築地場外市場の仮店舗棟に8月6日、福島・宮城の販売団体が出店する支援ブース「緑の駅」(中央区築地4)が登場した。
築地場外市場では東日本大震災以降、被災地での炊き出し活動、チャリティーセールなど幅広い活動を実施。6月には築地本願寺ととともに築地エリア全体に及ぶ任意団体「築地スマイル実行委員会」を立ち上げ、築地本願寺境内や波除通りB棟広場、その周辺などを無料で貸し出し、チャリティーイベントを受け入れるシリーズ企画「笑顔をとどけよう!築地スマイル広場」をスタートさせた。
同企画の一環として取り組む「緑の駅」は、築地の街づくりに活用してきた場外の仮店舗棟(千社額棟)に被災地の販売団体を受け入れる支援ブースを設置するもの。中長期的な農産物物販の実現と雇用創出が目的で、「築地と東北は緑の大地でつながっている」との思いで命名した。ブース面積は約23平方メートル。
出店するのは、NPO法人「宮城復興支援センター」と福島県玉川村の直売所「こぶしの里」の2団体。宮城復興支援センターは「商店街同士につながりがある」という早稲田商店街から、こぶしの里は福島県庁から紹介を受けての出店で、各被災地域から販売スタッフとして各3人が雇用された。
こぶしの里では、水を与えない特殊農法で育てたトマトを使ったふくしま特産品大賞受賞商品「しぼりトマトの生搾り100%ジュース」(1,890円)や、キウイフルーツの原種で、ビタミンCが豊富なことでも知られる「さるなし」を使った「さるなし100%ジュース」(1,575円)などを扱う。
宮城復興支援センターでは、震災直前に収穫されたワカメで、産地の倉庫の在庫がなくなり次第販売終了となる「南三陸産ワカメ」や「三陸産昆布〆紋甲イカ」(以上、1,050円)などを販売する。
築地スマイル実行委員会復興支援ブース担当の山崎徳子さんは「買い物客や観光客の方に、東北のおいしい商品を味わっていただきたい。築地に買い出しにくる飲食店の料理人に東北の商品を知っていただき、店で使っていただけたら」と期待を寄せる。
緑の駅の営業時間は8時~15時(状況に応じて変更の可能性あり)。定休日は築地市場休業日に準ずる。開設は来年3月まで。