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銀座・十字屋ホールで「紙わざ大賞」展-紙が素材の公募コンペ

大賞受賞作「黙する言語(時の継承)」

大賞受賞作「黙する言語(時の継承)」

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 中央通り沿いのイベントスペース「十字屋ホール」(中央区銀座3、TEL 03-3535-1028)で9月15日から、素材としての紙の新しい表情や使い道を追求する「第21回 紙わざ大賞入賞作品展」が開催される。主催は特種東海製紙(中央区)。

ペーパークラフトでピアノのある部屋を再現した「ミラー」

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 「紙わざ大賞」は1991年、静岡県島田市内の「紙好き」による任意団体「紙わざ探検隊」が主催して始まった。紙の創作作品の公募展として、プロのイラストレーター、ペーパークラフト作家、主婦、学生など幅広い層から作品を受け付け、「紙でこんなことができるのか」「紙にこんな表情があったのか」をコンセプトに入賞作品を選定してきた。

 同市内に工場を構え、これまで「協賛」という形で同企画に関わった同社が「継承を申し入れ」、今回から主催を引き継ぐ。展示は昨年までの20年間島田市を拠点に開催したが、「より多くの人に賞を知ってもらい、クリエーターの登竜門となるような、社会的・文化的価値を創造するコンペになれば」と銀座での初開催を決めた。

 応募総数は336点で、アーティストの日比野克彦さん、画家の福田美蘭さんらが審査員に名を連ねる。大賞を受賞したのは、紙を再成形して木材風に仕上げた立方体のイス「黙する言語(時の継承)」。作品を手掛けたのは70代男性で、椅子の表面には子どもの落書きのようなものが描かれている。「生活の一部として使われている印象」と事務局担当者。会場ではそのほか、たまったレシートを袋状に縫い合わせた「メモリーバッグ」、ピアノのある部屋を立体的に再現した「ミラー」などの受賞作約60~70点を一堂に紹介する。

 同担当者は「ペーパーレスが叫ばれる昨今、紙の良さを感じていただく場所を提供するのは製紙業に携わる会社の責務。紙を使って何かを創造することの楽しさ、その作品を見る楽しさをぜひ感じていただきたい」と話す。

 開催時間は10時~17時。今月17日まで。

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