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京橋INAXギャラリーに植物の種子100点-子孫残すための機能美紹介

船の軸先に種子が乗り、ここを重心に回転する「スカフィウム」(所蔵=大阪市立自然史博物館、撮影=佐治康生さん)

船の軸先に種子が乗り、ここを重心に回転する「スカフィウム」(所蔵=大阪市立自然史博物館、撮影=佐治康生さん)

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 風に乗って飛び立つ種子、動物の毛にくっつく種子など、種子の持つ散布機能を100点以上の種子の「かたち」で捉える企画展「種子のデザイン 旅するかたち」が現在、INAXギャラリー(中央区京橋3、TEL 03-5250-6530)で開催されている。

ツノで動物の毛に絡まる「ツノゴマ」

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 「種子をデザインの目で見ると、何が見えてくるんだろう」との思いが発端の同展。会場では、国内外から集めた種子100点以上の実物標本を展示。種子の散布方法ごとにコーナーを設け、拡大写真や飛行映像なども添えて種子の生態を紹介する。

 種子は、「風」「水」「火」「動物」「自力」など多様な自然環境を散布のための媒介にする。アルソミトラは、東南アジアに自生するウリ科の植物。大きな薄い翼が特徴で、滑空するスタイルがグライダーの発明の元になった。フタバガキは羽根つきのような羽根で回転しながら落下。スカフィウムは風に乗って水に浮く2段仕込みの散布方法を取る。

 オーストラリアやニュージーランドには、山火事の発生と共に熱の力で目覚め、散布されるハケアやバンクシアなどの種子も。またセイシェル諸島にしか生息せず、直径が30センチを超す世界最大の種子フタゴヤシも見どころ。

 ギャラリーディレクターの筧天留さんは「きれいだったりユニークだったりする種子のかたちの面白さは、散布方法に裏付けされているもの。美しい形の裏で次世代を残す旅に出る種子たちの、したたかさを感じてもらえれば」と話す。

 営業時間は10時~18時。日曜・祝日と12月29日~1月4日は休業。入場無料。来年2月25日まで。

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