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全国47都道府県から集めた「桜」、有楽町で一斉開花

足を止め、高さ8メートルの桜にカメラを向ける来街者

足を止め、高さ8メートルの桜にカメラを向ける来街者

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 ルミネ有楽町店(千代田区有楽町2、TEL 03-6268-0730)屋外イベントスペースで現在、全国47都道府県から集めた桜が一斉に開花し、来街者の目を楽しませている。

全国47都道府県から集まった桜

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 ルミネが主催する「『桜を見上げよう。』Sakura Project」の一環。間もなく開業から半年の節目を迎える同社が復興支援を掲げ、「有楽町から日本を元気にするメッセージを届けたい」との思いで企画した。

 桜はプラントハンター・西畠清順さんを中心に集めたもの。西畠さんは2月ごろから、開花を控える桜を求めて北海道から沖縄までを探訪。持ち主一人一人に声を掛け、趣旨に賛同した持ち主からメッセージと共に枝の一部を譲り受けた。

 集まったのは、満開の桜の中「奇跡的に咲き遅れていた」という沖縄の枝、天然記念物に指定される長崎県「大村桜」の貴重な枝、桜島の火山灰が降りかかった鹿児島の枝、東山・銀閣寺の庭に植わった老木の枝、雪の中から掘り起こした北海道の枝など全47都道府県から切り分けられた桜。津波に飲まれながら奇跡的に生き延びたという岩手の枝や、陸前高田を見渡す丘に育った枝など東北から来た桜も並ぶ。

 品種はソメイヨシノ、ヒガンザクラ、ゴテンバザクラなど約20種で、これまでに西畠さんが状態ごとに温度や湿度を調節。これらの枝を取り集めて全長約8メートルの高さの「桜の木」に見立てたオブジェを制作し、イベント初日となる同日、一斉に見頃を迎えた。

 晴天に恵まれた会場には、花びらの大きいもの、小ぶりのもの、色の濃いもの、薄いものなど、さまざまな表情を見せる桜の花がお目見え。一足早い満開を一目見ようと集まった来街者でにぎわった。

 館内では関連企画として、食品フロアやルミネ1の6階・7階を中心に桜モチーフのギフトやグッズを販売。期間中、5,000円以上の購入客を対象に、フォトグラファー市橋織江さんとクリエーティブディレクター箭内道彦さんが手掛けたオリジナルデザインの桜ポストカードを進呈している。

 「桜は誰にとっても無条件に美しいと思える希望の象徴」とルミネのプロジェクト担当・丑田美奈子さん。「震災から1年たって、『自分は何もできなかったのでは』と罪悪感を持っている人も多いのでは。今年もいつもと同じように咲く桜を通して被災地に思いを寄せながら、『ポジティブに生きていこう』『前を向いて頑張ろう』という明るい気持ちを届けられれば」

 桜の木の展示は3月25日まで。

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