京橋の警察博物館で「首都140年の十大事件」展-警視庁全職員にアンケート

展示に熱心に見入る来場者-「警視庁全職員アンケートで選んだ首都140年の十大事件」展

展示に熱心に見入る来場者-「警視庁全職員アンケートで選んだ首都140年の十大事件」展

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 警視庁の歴史と活動に関する資料を展示する警察博物館(中央区京橋3、TEL 03-3581-4321)5階イベントホールで現在、「警視庁創立140年特別展 警視庁全職員アンケートで選んだ首都140年の十大事件」が開かれている。

あさま山荘事件で使用された、弾痕が残るジェラルミンの盾

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 同展は1874(明治7)年に創立された警視庁が今年で140年を迎えることを記念した特別展で、これまでの重大事件とともに警視庁の歴史を振り返るというもの。硬派な内容にも関わらず、3月19日に始まってからこれまでの来場者数は1万人を超えた。

 アンケートは昨年12月、警視庁全職員約5万人を対象に、これまで警視庁が関わった事件・事故・災害など重大事件100件の中から3件を選んで投票する形で行われた。回答率は91パーセントで、集計により選ばれた上位には、1位=オウム真理教事件、2位=東日本大震災、3位=あさま山荘事件などの重大事件が並んだ。

 会場では重大事件100件をパネル・写真・映像などを通して紹介するほか、弾痕が残るジュラルミンの盾、ガス弾の薬きょう、缶詰弁当、スイッチの破片など事件に関する実際の資料の展示も。

 また「部や所属を越え、警視庁がひとつになって戦った」(オウム真理教事件)、「過酷な状況の中、命を賭けて職務執行した先輩方に対して、我々は、恥ずかしくないような仕事をしなければならない」(あさま山荘事件)、「警察学校で『当時生きていたらどうしたか』と質問された。どうしても答えが出なかった。今でも考えてしまう」(西南の役)、「初動捜査で現場に入った瞬間の悲惨な光景は今も忘れられない」(八王子スーパー強盗殺人事件)など、警察職員ならではの生々しいコメントも紹介され、中高年者を中心に、数々の重大事件を思い出すように熱心に展示に見入る人々の姿が見られた。

 警視庁総務部管理官広報センター所長の舘準(たちじゅん)副参事は「事件史を振り返るこのような展示は今回が初めての試み。展示資料の収集には、警視庁、警察庁のほか、新聞社などにも応援を仰いだ」と話す。

 「同展の企画に当たっては当初は別の案も出たが、最終的には『警視庁創立以来140年の歴史を振り返る』というテーマに決まった。企画・編集の段階ではさまざまな苦労もあったが、結果としては大変意義のある展示が出来上がったと思う。ぜひ多くの人に足を運んでいただければ」とも。

 開館時間は10時~18時。入場無料。4月28日休館。5月6日まで。

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