熊本県のアンテナショップ「銀座熊本館」(中央区銀座5)2階のASOBI・Barで9月30日・10月1日の2日間、「肥後細川家門外不出の味を銀座で!からし蓮根(れんこん)ワークショップ」が開かれている。
「肥後細川家門外不出の味を銀座で!からし蓮根ワークショップ」で提供された、からし蓮根を使った料理
からし蓮根は麦みそをすり鉢ですって和がらしを加えた辛子みそをゆでた蓮根の穴に詰め、ウコンを使用した特製の衣で揚げる、同県を代表的する郷土料理。
1632(寛永9)年ごろ、病弱で食欲不振だった肥後細川藩初代藩主・細川忠利公を心配した禅僧・玄沢和尚が、熊本で採れて栄養価の高いレンコンを食べるように勧め、からし蓮根を献上したのが始まりといわれている。「ツーンとした辛みとシャキッとした食感」が特徴で、現在では同県内だけでなく周辺地方でも多く消費されている。
ワークショップでは、からし蓮根を中心に生産している1948(昭和23)年創業の食品会社「ふくとく」の山田高史さんが講師を務め、10人ほどの参加者にからし蓮根について説明した後、「からし蓮根の辛子ミソ詰め体験」「からし蓮根の揚げ方実演」を行い、最後に「出来立てからし蓮根の試食と食べ方の紹介」を行った。
試食では揚げたてのからし蓮根のほか、バンズで挟んだハンバーガー風料理やチーズを載せてトースターで焼いた料理などが振舞われ、意外な食べ方やそのおいしさに、参加者からは驚きの声が上がった。
「当社を含む『からし蓮根組合』の加盟店が作るからし蓮根は、添加物不使用で冷凍や真空パックも行わない。揚げたその日に販売店舗に直送して売り場に並ぶようにしているので、安心・安全で、辛みが飛ぶことも少なく味が良いという評判を頂いている。東京の方々にも、もっとからし蓮根に親しんでいただければ」と山田さん。
同ワークショップは、今年10月で20周年を迎える同館「誕生祭」企画の一環として催されたもので、参加料は1,500円。今後も月に1回~2回のペースでテーマを変えてワークショップを開催する予定。