京橋のLIXIL(リクシル)ギャラリー(中央区京橋3)で現在、「鉄道遺構・再発見 REDISCOVERY - Legacy of Railway Infrastructure」が開催されている。
同展は廃線路になった後も新たな価値を付加された「鉄道遺構」14件を、土木写真家・西山芳一さんの写真のほか、解説パネル、模型、映像、レールの実物などによって紹介するもの。
会場では1911(明治44)年、木材搬出用に開通した高知県・魚梁瀬(やなせ)森林鉄道、「橋梁デザインの宝庫」である栃木県・足尾銅山の鉄道施設、現在も軌道などが街の中に残る神奈川県・横浜臨港線跡を重点的に取り上げる。
ほかに現在もその姿が残る北海道・士幌(しほろ)線の「第四音更川橋梁」、跡地が1000メートルの遊歩道として再活用されている山梨県の「大日影トンネル」、江戸時代から昭和にかけての鉱山史を物語る産業遺構が多く残されている「佐渡金銀鉱山トロッコレール」などについての資料も展示する。
同ギャラリーの村木玲美さんは「近代以降の技術と知恵を結集して造られた鉄道遺構は、時代を経る中で当たり前の風景として地域の中に溶け込み、地元の人々の努力によって保存されたり再活用されたりしてきた」と話す。「単体の構造物としても重要な意味を持つ鉄道遺構の、力強い美しさや意匠の面白さを感じていただければ」とも。
開館時間は10時~18時。水曜・9月23日休館。入館無料。11月21日まで。