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キヤノンギャラリー銀座で冬虫夏草を採るチベットの家族を追った写真展 

栗田哲男さんと作品

栗田哲男さんと作品

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 キヤノンギャラリー銀座(中央区銀座3)で現在、「栗田 哲男 写真展:虫草・チベット・極限の標高5000m地帯で冬虫夏草を採る人々」が開催されている。

「栗田 哲男 写真展:虫草・チベット・極限の標高5,000m地帯で冬虫夏草を採る人々」会場風景

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 菌が昆虫に寄生し虫の体を占領してキノコとなる「冬虫夏草」は古来、漢方の高級生薬として高い値段で取引されている。

 同展では、栗田さんがチベットの標高5000メートル地帯で冬虫夏草を採取する一家に約3カ月にわたる密着取材を行い、撮影した写真24点を展示する。

 主人公となる2つの家族は、普段住んでいる町からトラックに家財道具を積み込んで一家で高地へ移動し、強烈な紫外線と極寒の吹雪にさらされる過酷な環境の下でテントを張って暮らしながら冬虫夏草を採取する。

 栗田さんは「冬虫夏草を採取するには、地表に角のように表れる茎のような子実体(しじつたい)を見つける必要があるが、それはとても困難な作業。採取できるのは良い日でも1人1日10本程度」と話す。

 過酷な環境下でも貴重な現金収入となる冬虫夏草を採取する人たちの表情は明るく、スマートフォンの電卓を使って採取した冬虫夏草の取れ高を計る家長の姿からは、彼らの現代的な側面も垣間見ることができる。

 日本の上場企業の中国現地法人社長を経てフリーランスの写真家になり、秘境・辺境地域に暮らす少数民族の姿を多く撮影してきた栗田さん。

 「『民族衣装』や『祈り』といったステレオタイプではない中国少数民族の現在の姿を、写真を通して伝えることで、彼らの生活や文化について理解を深めてもらうきっかけになれば」と話す。

 開催時間は10時30分~18時30分(最終日は15時まで)。日曜休館。入場無料。3月1日まで。

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