56年前、理容師修業中に妻へ贈った「赤い靴」-銀座ワシントンで展示

福岡県で理容店を営む敷田積さんが1952(昭和27)年に同店で購入した「ワシントンオリジナルパンプス」(約3万円)

福岡県で理容店を営む敷田積さんが1952(昭和27)年に同店で購入した「ワシントンオリジナルパンプス」(約3万円)

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 ワシントン靴店(港区)は3月15日より、銀座本店(中央区銀座5、TEL 03-3572-5911)地下1階で特別展示会「56年分の愛のつまった赤い靴」を開催している。  

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 現在、福岡県で理容店を営む敷田積さんは1946(昭和21)年、東京の修業先の理容店で妻となる幸江さんに一目ぼれ。「日本一の散髪屋になるから嫁さんになってくれ」とプロポーズし、1952(昭和27)年に結婚。折しも、その年はイギリス映画「赤い靴」の影響で赤のパンプスが大流行。積さんは修行時の給料3カ月分をはたいて同店で約3万円という高価な赤いパンプスを購入した。当時サラリーマンの平均月給が13,600円の時代だった。

 展示するのは、積さんが同店で購入したバックスキンと革のコンビネーションが特徴的な赤色の「ワシントンオリジナルパンプス」。パンプスは、幸江さんが大切に保管していたため当時の面影のままで、「保存状態が非常に良く大変貴重で歴史的価値が高い」(同社)という。

 結婚後、福岡へ移った敷田さん夫妻。当時の福岡の街ではヒールの高い靴を履く女性はまれで、周囲の視線を集めたという。今年、同店へ来店した幸江さんがこれらのエピソードを明かしたことから同展の開催が決まった。開催日は日本靴連盟が1932(昭和7)年に制定した「靴の記念日」で、奇しくも同社創立記念日でもある3月15日に決まった。

 営業時間は10時30分~20時30分(日曜・祝日=20時まで)。今月29日まで展示する。

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