年末年始の売れ筋は1,500円前後の「安ウマ」ワイン-銀座の酒販店に聞く

銀座屋酒店は1階。「初めて来られた方は『本当にワインが買えるのか?』と半信半疑で入店してくる(笑)」(小泉さん)

銀座屋酒店は1階。「初めて来られた方は『本当にワインが買えるのか?』と半信半疑で入店してくる(笑)」(小泉さん)

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 ワインを中心に卸・販売を行う銀座屋酒店(中央区銀座4、TEL 03-3561-3226)店主・小泉銀治郎さんに、年末年始のワインの売れ行きについて話を聞いた。

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 売り上げ比率が飲食店への卸売り3割、一般小売り7割を占める同店。クリスマスや年末にかけてシャンパンの売れ行きが良く5,000円前後の商品がよく動いたという。中でも昨夏以降、売れ行きを顕著に伸ばしているのが1,500円前後のワイン。これまで3,000円のワインを購入していた客が1,500円前後の商品を買い求めるケースが増え、年末年始もその需要は高かったという。

 小泉さんは「不景気であることも事実だが、ワイン層が熟成してきたように思う。高価なワインの味を知り、自身の味覚も進歩した。そういう人たちが普段飲みに安くておいしいワインを購入しているのでは」と分析する。銀座かいわいの飲食店からも低価格ワインを求められることが多く、同店で最も売れているのは南仏産「安ウマ」ワイン「Moulin de Gassac」(1,123円)。

 晴海通りから入った通りに店を構える同店の創業は1953(昭和28)年。今年で57年目を迎える老舗店。入り口にビールやワインケースが山積みになり、「酒屋」の風ぼうが色濃く残る。同店の上階で育ったという小泉さんは「子どものころは外がにぎやかで眠れなかったほど。それに比べて今では静かになった」と目を細める。

 フランスワインを中心に販売するなか、「こだわった訳ではないが、気がつけばビオワインが取扱商品の大部分を占める」といい、店内に所狭しと並ぶワインのほとんどが除草剤や農薬を使用しない畑で育ったブドウから作られるビオワイン。飲食業界で働く人や、近隣の会社員、OLなどの来店が多く、「雑誌などでも紹介される機会が増え、一昔前に比較べると女性客が増え、年齢層も下がった」と話す。

 営業時間は11時~19時(土曜は17時まで)。日曜・祝日定休。

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