有楽町を中心に映画館やホールなど4館で11月19日、アジアの新進作家10人の新作コンペなどを行う国際映画祭「第12回東京フィルメックス」が開幕する。
2000年にスタートした同映画祭は、「オフィス北野」の森昌行社長が理事長を務め、2002年にNPO法人化。アジアの映画作家を中心に、若手作家による新作コンペ、気鋭監督の新作上映、著名監督の特集上映などを展開。昨年は期間中に全68作品を上映。延べ1万9047人を集客した。
コンペティションには、原発事故後の福島で撮影したドキュメンタリー「無人地帯」(藤原敏史監督)、老人と犬の姿から都市開発が進むチベットの現状を表現した「オールド・ドッグ」(ペマツェテン監督)、出国を望む女性弁護士の視点からテヘランの現在を伝える「グッドバイ」(モハマド・ラスロフ監督)など、アジアの情勢が垣間見える10作が登場。イラン映画を海外に紹介したアミール・ナデリさんが審査委員長を務め、11月27日にグランプリほか各賞の発表を行う。
特別招待作品では、ナデリさんが西島秀俊さんを主人公に全編日本ロケで撮影した「CUT」、塚本晋也監督がCoccoさんの内面に迫る「KOTOKO」、イラン政府から映画製作を禁止されたジャファール・パナヒ監督が手掛ける「これは映画ではない」、豊田利晃監督の最新作「モンスターズクラブ」など10作を上映。そのほか、「セーラー服と機関銃」「翔んだカップル」などで知られる相米慎二監督が手掛けた劇場公開全13作を一挙に公開する特集や、1950年代にヒットを連発したハリウッド監督ニコラス・レイさんを「違った角度でフォーカスする」特集なども。
会場は、有楽町マリオン(千代田区有楽町2)内の「有楽町朝日ホール」「TOHOシネマズ 日劇」、「TOHOシネマズ 有楽座」(有楽町2)、「東劇」(中央区築地4)。
チケットは、前売り=1,300円、当日一般=1,700円など。今月27日まで。