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銀座エルメスで「クラウド・シティ」展-「雲」モチーフに未来都市像表現

©Nacása & Partners Inc. / Courtesy of Fondation d’entreprise Hermès

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 メゾンエルメス(中央区銀座5、TEL 03-3569-3300)8階・フォーラムで現在、木製モジュールを「雲」のように浮かべたインスタレーションなどを紹介する「クラウド・シティ/トマス・サラセーノ」展が開催されている。

バルーン作品「太陽エネルギーを利用した、空に浮かぶための59のステップ」

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 手掛けたのは、1973年アルゼンチン生まれのトマス・サラセーノさん。ブエノスアイレス大学で建築を学んだ後ヨーロッパに渡り、現在はドイツのフランクフルトを拠点に制作活動。ベネチア・ビエンナーレなどの大型国際展で活躍するほか、アメリカ、イギリスなど各地の文化施設の屋内外を使った大規模なインスタレーションでも注目を集める。日本では2008年開設の十和田市現代美術館にも作品が置かれている。

 バックミンスター・フラー、アーキグラム、ヨナ・フリードマンさんなどを先達とするビジョナリー・アーキテクトの分野で、空に浮かべた「クモの巣」「泡」「雲」などに生態学的に持続可能な未来の都市像を投影するサラセーノさん。8階左手スペースでは、木製フレームによる多面体を組み合わせた構造物を展開。構造物は天井からつるしたり、壁から引っ張ったりすることで中空に固定させ、全体を「空中都市」として提案する。

 右手スペースにはポリエチレン素材を使った大型バルーンを配置。バルーンは「大人2人がかりで24時間かければ誰でも作ることが可能」という簡易な作り。太陽熱でバルーンの中の空気が温まると浮かび上がる特質を生かして、「空に浮かぶために特別な技術は必要ない」との思いを表現する。

 展示は昨年3月18日から開催予定だったが、東日本大震災の影響を受けて延期していたもの。開催時間は11時~20時(日曜は19時まで)。入場無料。8月31日まで。 

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