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銀座G8で「のし袋」などの「包み方」展-美術・デザインとの共通点も

「折形」の思想を図や言葉で読み解く会場風景

「折形」の思想を図や言葉で読み解く会場風景

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 「のし袋」などで現在に残る、贈進の際に品物を紙で包み、結ぶ礼法を紹介する企画展「つつみのことわり」が現在、クリエイションギャラリーG8(中央区銀座8、TEL 03-6835-2260)で開催されている。

1枚の展開図で32通りの表情を楽しむことができる「Fold IN Fold OUT」

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 「折形(おりかた)」と呼ばれる同礼法。江戸時代の中期には、伊勢貞丈が著作「包結図説」で23種類の折形を図入りで紹介。現在まで折形の「バイブル」として知られる。

 今回の展示では、グラフィックデザイナーの山口信博さんを中心として2001年に設立された「折形デザイン研究所」のこれまでを紹介。「包結図説」では省略されていた折形の手順を詳しく図式化し、それぞれの折形に伝えられる思想を「美術」や「デザイン」の視点で読み解く。

 ほかに、同研究所が手掛けるプロダクトで、山折り、谷折りを折り換えることで32の見え方のバリエーションを楽しむことができる「Fold IN Fold OUT」、併せて出版したデザイン書「つつみのことわり」なども展示販売する。

 G8が山口さんを紹介するのは今回が初。「グラフィックデザイナーとして日本の礼法に向き合うというアプローチは、山口さんならでは。これまでずっと紹介したいと思ってきた」とリクルートクリエイティブセンター広報担当・小高真紀子さん。「折形は現在の『のし袋』などに文化が残っているが、コンビニなどで買って済ます方も多いと思う。展示を通して、品物を包みながら思いを込め、気持ちを送るというコミュニケーションの楽しさ、豊かさをあらためて発見してもらえれば」

 開催時間は11時~19時。日曜・祝日休館。入場無料。3月21日まで。

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