東京国立近代美術館フィルムセンター(中央区京橋3)で11月24日、「日本南極探檢(たんけん)」デジタル復刻版 特別上映会が開催される。
「日本南極探檢」は白瀬矗(しらせ・のぶ)陸軍中尉率いる「白瀬隊」の南極探検の行動を記録した、日本最古の長編記録映画。1912(明治45)年に製作された当時のフィルムは現存しないとされている。
今回上映されるデジタル復刻版は、探検隊の支援者だった村上俊蔵さんの遺族が所蔵していた851メートルのポジフィルムを最新のデジタル技術で修復し、フィルムに残された色味に従って染色・調色を施したもの。
後援会長の大隈重信邸での壮行会や探検船・開南丸による芝浦埠頭(ふとう)出航の模様のほか、南極大陸上陸から日本に帰港するまで、探検隊員がペンギンと戯れる姿などが克明に記録されているという。
上映時間は49分で、上映の前後には同館研究員によるイントロダクションと、復元の詳細を解説する講演がある。
上映は15時~と19時~の2回。各回入れ替え制で定員は310人。料金は一般520円ほか。