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京橋のLIXILギャラリーで「織物以前 タパとフェルト」展

墓地に広げられたタパ(フィジー)©飯田裕子

墓地に広げられたタパ(フィジー)©飯田裕子

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 LIXIL(リクシル)ギャラリー(中央区京橋3)で12月7日から、企画展「織物以前 タパとフェルト」が始まる。

トンガでのタパづくりの様子。樹皮をハンマーで打って伸ばし、白生地を作る。写真撮影・提供:福本繁樹

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 成長の早いクワ科の樹皮を打ち伸ばして作る樹皮布「タパ」と、羊の毛を縮絨(しゅくじゅう)させてシート状にする「圧縮フェルト」に焦点を当てる同展。南太平洋の島々を30数年にわたって訪れながらタパ研究を続ける福本繁樹さんと、主に1990年代に東西アジアで圧縮フェルトの技術調査を行った長野五郎さんらによって収集された資料約60点を展示する。

 「南太平洋のタパ」では、パプアニューギニア、フィジー、トンガの3地域のタパを展示するほか、タパの原料となる「カジの木」の外皮を剥がす貝や靭皮(じんぴ)繊維をたたいて伸ばす道具、顔料類、色見本など、各地域独特の布作りにまつわる道具類を紹介する。

 「東西アジアのフェルト」では、新疆(しんきょう)ウイグル自治区カシュガルとトルコのコンヤで制作された圧縮フェルトを紹介。敷物、マントなどのほか、フェルト作りに欠かせない綿打ち弓、「ヤイ」も見ることができる。

 ディレクターの筧天留(かけいてる)さんは、「タパやフェルトといった不織布は布の始まりと考えられている。素朴ながらも民族の文化がぎっしり詰まった、豊かな布の世界に触れていただければ」と話す。

 開館時間は10時~18時。水曜、12月29日~来年1月4日休館。入場無料。2月24日まで。

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