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銀座メゾンエルメスで「『グリーンランド』中谷芙二子+宇吉郎展」

中谷芙二子さんの「霧の彫刻」

中谷芙二子さんの「霧の彫刻」

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 銀座メゾンエルメス(中央区銀座5)8階「フォーラム」で現在、「『グリーンランド』中谷芙二子+宇吉郎展」が開催されている。

霧のアーティスト 中谷芙二子さん

 「霧の彫刻」を手掛ける「霧のアーティスト」として活躍する中谷芙二子さんは、雪氷学の基礎を築いた実験物理学者で1936(昭和11)年に世界で初めて人工的に雪の結晶を作ることに成功した中谷宇吉郎さんの次女。

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 絵画制作を経てニューヨークで芸術と科学の協働を理念とした実験グループ「E.A.T.(Experiments in Art and Technology)」に参加。1970(昭和45)年の大阪万博ペプシ館で初めて水を用いた人工霧による「霧の彫刻」を発表。以降、世界で80作品を超えるインスタレーションやパフォーマンスなどを手掛け、建築・音楽・ダンスなど、他ジャンルのアーティストとも共同制作を行っている。

 晩年の宇吉郎さんが雪氷研究に打ち込んだ地、「グリーンランド」をタイトルに掲げる同展は、銀座メゾンエルメスのガラスブロックを氷の大地に見立て、室内での霧の実験に挑むというもの。

 会場には芙二子さんによる「霧の彫刻」の新作「Glacial Fogfall」や過去の作品映像・ビデオ作品・絵画と共に、芙二子さんに強い影響を与えた宇吉郎さんの言葉「雪は天から送られた手紙である」の書や研究資料などが展示される。

 芙二子さんは「『霧の彫刻』は、霧が現れて盛り上がり、拡散して消えるまで形を変えていく彫刻作品。自然条件の中で霧の動きや『ふるまい』を計算したりコントロールしたりすることはとても難しい。父の残した『氷のことは氷に聞かないと分からない』という言葉は、科学者として自然に向き合う時に必要な真摯な姿勢を教えてくれる気がする」と話す。

 開廊時間は11時~20時(日曜は19時まで)。入場無料。3月4日まで。