特集上映「映画監督 深作欣二」が4月23日、国立映画アーカイブ(中央区京橋3)で始まる。
深作監督は1953(昭和28)年、東映に入社。1961(昭和36)年に「風来坊探偵 赤い谷の惨劇」で監督デビューを果たす。以降、アクション、ギャング映画、社会派作品、任侠(にんきょう)映画、実録もの、文芸作品などさまざまなジャンルの作品を手掛け、2003年に亡くなるまで第一線で活躍した。
今回の特集上映は、2003年に三百人劇場で開催された追悼特集以来、16年ぶりとなる回顧特集。デビュー作や「狼(おおかみ)と豚と人間」など初期のアクション映画をはじめ、カルト作品として知られる「黒蜥蜴(くろとかげ)」、旧来の任侠映画を刷新して実録路線を切り開いた「仁義なき戦い」シリーズ全5作、「いつかギラギラする日」「バトル・ロワイアル」など、テレビドラマ2本を含む48本・45プログラムを上映する大規模なものとなる。
国立映画アーカイブ主任研究員の岡田秀則さんは「平成から令和に移り変わる今だからこそ、昭和の日本社会を荒々しく問い続けた深作監督の仕事はますます輝きを増している。その活劇の魅力を味わっていただければ」と話す。
4月27日には深作監督の息子である深作健太監督の、5月3日には脚本家の高田宏治さんの舞台あいさつを予定する。
料金は一般520円ほか。月曜休館。5月26日まで。