日鉄興和不動産(港区赤坂1)とNTT都市開発(千代田区外神田4)は7月31日、「築地2丁目地区第1種市街地再開発事業」が東京都知事より施行認可を受けたと発表した。
築地地区は、旧築地市場跡地の中央区築地5・6丁目における「築地地区まちづくり事業」や、首都高速道路都心環状線築地川区間の上部を歩行空間として活用する「築地川アメニティ整備構想」などのプロジェクトを実施している。
今回施工認可を受けた再開発の区域は、築地本願寺や中央区立京橋築地小学校の近隣、東京メトロ日比谷線の築地駅に隣接する約0.6ヘクタール。区域内の既存ビルを解体し、築地駅直結のビルの建設と築地駅を中心としたまちづくりを推進する。
ビルは、地上21階・地下3階、高さ約110メートル。基準階は1650平方メートル超で、延べ床面積は約5万7300平方メートル。オフィスや商業施設などが入居し、地下には駐車場を整備する。ファサードデザインでは店舗などのにぎわいを演出するほか、緑化空間の創出を図り、防災機能を備えた都市空間を整備することで、周辺地域の業務機能向上に貢献する。
築地駅を中心としたまちづくりでは、平成通りから築地駅まで、建物内で直結する地下鉄出入り口と駅前広場を整備する。区道675号線の無電柱化や歩道設置、中央区による平成通りの歩行環境整備への協力などにより、広域的な歩行者ネットワークを形成。地域全体の回遊性を高め、「歩いて楽しい築地地区の町づくり」を推進する。
平成通り沿いには、大規模交流広場を整備。就業者・居住者・来街者など、多様な人々や文化が存在する地域性を生かし、地域の人々の憩いや滞留、地域活動の場となる交流空間を提供することで、町の活気と魅力を増強させる。
2026年度に着工、2029年度に完工予定。