みん経ニュース大賞、発表-銀座「ミラノシューズ」の記事が審査員賞に

閉店を控えるミラノシューズ店頭に並ぶ松本邦夫さん(左)、窪田秀雄さん(中央)、窪田邦男さん(右)

閉店を控えるミラノシューズ店頭に並ぶ松本邦夫さん(左)、窪田秀雄さん(中央)、窪田邦男さん(右)

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 「みんなの経済新聞ネットワーク」が実施した「みん経まちのニュース大賞2011」で、銀座の名物靴店「ミラノシューズ」の閉店を報じた記事が審査員賞である「Yahoo!賞」を受賞した。

ミラノシューズ閉店後に同所に出店した「イソップ 銀座店」

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 同ネットワークには銀座経済新聞を含め、国内外69エリアから各地域のビジネス&カルチャーニュースを配信する情報サイトが参加する。ニュース大賞は各サイトが昨年1年間に配信した街ネタの中から、特に「読んで元気になれる」記事、「思わず応援したくなる」記事を選出するもの。審査委員会で最終ノミネート記事30本をセレクトし、この中から一般投票により「まちのニュース大賞」を決定した。

 ミラノシューズの閉店を報じた記事は、ゲスト審査員を務めたヤフー編集本部メディア編集部の伊藤儀雄さんがセレクト。銀座の路上で人気を集めた靴磨き職人窪田秀雄さん、秀雄さんの弟・邦男さん、秀雄さんの隣で靴磨きをしていた松本邦夫さんの3人が1964(昭和39)年に創業した同店。以来47年間銀座で営業を続け、手描きの時事ニュースを店頭に掲出するなど独自の取り組みで街の人々に愛されてきた。伊藤さんは「経営する3人の人柄や関係性が文章からにじみ出ている。このような商店の地道で堅実な営みによって、銀座という街が形成されてきたのだと、読んでいて温かい気持ちになった」と選考の理由を明かす。

 取材時に「後継先」を店頭の張り紙で募集していた同所には昨年9月より、オーストラリアのスキンケアブランド「イソップ 銀座店」が出店。同所との出合いはミラノシューズ閉店後だったというが、「(物件を見に行った時には)店内の什器はそのままで、カウンターに残されたテレビもまだ映った。ぬくもりのある場所で一目ぼれした」(同ブランド日本統括マネジャーの春日亜紀さん)。内外装はスキーマ建築工房(世田谷区)の長坂常さんが手掛け、レンガ通りにちなんだ「れんが」をテーマに展開。「長年3人の紳士が運営されてきた場所。何か残しておきたい」と、シャッターをそのまま利用したり、シューズを置いていたトレーをソープ台に転用したりと工夫を凝らしている。

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