和光並木館5階「和光並木ホール」(中央区銀座4、TEL 03-3562-2111)で3月6日、資生堂名誉会長・福原義春さんの写真展「私と蘭138」が開催される。
資生堂創業者である福原有信さんの孫・福原さんは1931(昭和6)年東京生まれ。資生堂社長・会長を歴任した後、現職に就き、東京都写真美術館長や全日本蘭協会名誉会長なども務めている。父・信義さんが自宅の温室で栽培していた蘭に触れる幼少時代を送り、父が亡くなった後は福原さんが温室を継ぎこれまでにさまざまな蘭を自ら育ててきた。
大学ではカメラクラブに入部し、花の咲いた蘭を撮るようになった福原さん。学生時代にミノルタから「α7000」が発売されてからは「それまで苦労していたクローズアップ撮影がとても楽になったので、花が咲くごとに記念写真を残したいと考えるようになった」と当時を振り返る。2002年からは写真展を開き作品を一般公開するようになった。
同展では福原さんが育て自身で撮りためてきた約138点の作品を紹介。会場では120センチ×400センチのウルトラエンデュラペーパーにプリントしたものを二つ折りにし天井からつるした迫力のある展示などが楽しめる。同社秘書室の新海敦子さんは「長年にわたって撮りためたものや近年の作品などが並ぶ。集大成といっても過言でない」と話す。
福原さんは「父はいつも『蘭は手がけても裏切ることがない』と言っていたが、わたしが親代わりになっても立派に咲いてくれるばかりか、自然や生命や人生について多くのことを教わった」と同展に際してコメントを発表した。福原さんは会期中、ほぼ毎日会場に足を運ぶという。
開催時間は10時30分~18時30分(最終日は17時まで)。3月7日・14日休館。今月18日まで。