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有楽町で福島産野菜を露店販売-放射線測定器で安全性アピール

ガイガーカウンターを手に食の安全性をアピールするJA東西しらかわ組合長の鈴木昭雄さん

ガイガーカウンターを手に食の安全性をアピールするJA東西しらかわ組合長の鈴木昭雄さん

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 有楽町駅前の東京交通会館(千代田区有楽町2)1階ピロティで4月1日、福島県、茨城県の農家・農業団体が地元のイチゴ、トマト、米などを露店販売する市場が始まった。

露店にはキュウリ、トマト、イチゴなどがずらり

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 東京交通会館ではこれまで、「日本を真ん中から元気にしよう」との思いで農産物の直送販売を行う「交通会館マルシェ」を開催。東日本大震災後は中止していたが、4月の再開に向けて福島・茨城の県知事宛てに同所での露店販売を提案。賛同を得て、現在買い控えが広がる両県の農業団体、農家に声をかけた。

 今回ブースを出店したのは、福島県中通りの最南部で、米どころとして知られるエリアを管轄する農業団体「JA東西しらかわ」、流通市場で買い控えが広がっている茨城県かすみがうら市の農家、全国肉牛事業協同組合など。

 晴天に恵まれた初日、会場にはキュウリ、トマト、米、イチゴ、茨城県のブランド牛「常陸牛」など、食品衛生法上の放射線量の暫定基準値を下回る農産物・畜産物が並び、スタッフが測定器を手に食品の安全性をアピールする姿も見られた。

 イチゴを購入した男性会社員は「ここで売っているということは安全だということ。おいしそうだったので買った」と話し、牛肉を試食した20代女性からは「おいしかった。風評被害といわれるが、私は買い物でも産地はあまり気にしていない」という意見も。

 福島県産のキュウリ、トマト、イチゴを購入した50代女性は「福島の野菜が全部食べられないわけじゃない。近所の八百屋では、生産地を福島、茨城にわざわざ指定して買い物をする人もいると聞いている。おばさんパワーで力になりたい」とエールを送った。

 JA東西しらかわ組合長の鈴木昭雄さんは「農家の皆さんが本気で作った作物が買い控えられ、情けない思い。農家のみなさんに迷惑をかけないよう、頑張って消費者の方々に届けたい」と意気込む。

 市場は今後、平日は5店程度で12時~18時、土曜・日曜・祝日は20~25店程度で11時~17時に開催する。5月8日まで。

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