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松屋銀座で「柳宗悦展」-民芸品など250点公開、応接間の再現も

紅型衣装(白地霞に枝垂れ櫻梅雪輪文様、首里・沖縄)

紅型衣装(白地霞に枝垂れ櫻梅雪輪文様、首里・沖縄)

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 無名の職人による手仕事に「美」を見いだし、豊かな日本文化を残すために尽力した思想家・柳宗悦(むねよし、通称そうえつ)の生涯をたどる「柳宗悦展」が9月15日、松屋銀座(中央区銀座3、TEL 03-3567-1211)で始まった。

柳宗理さんによる「バタフライ・スツール」

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 宗悦は1910(明治43)年、学習院高等科を卒業するころに文芸誌「白樺(しらかば)」の創刊に参加。1913(大正2)年に東京帝国大学哲学科を卒業後、朝鮮陶磁(とうじ)器の美しさに魅了される一方で、無名の職人が作る民衆の日常品に「美」を唱(とな)えるようになった。1925(大正14)年、民衆的工芸品の美を称揚するために新語「民芸」を作り、1936(昭和11)年には日本民芸館の初代館長に就任した。以降、同館を拠点に工芸調査や収集の旅、執筆活動を展開。長男は、インダストリアルデザイナーの柳宗理(そうり)さん。

 会場は5章で構成。宗悦が京都で出合った日本古陶磁、日本各地への調査で再発見した遊行僧・木喰(もくじき)による「木喰仏(もくじきぶつ)」、沖縄で収集した紅型(びんがた)やかすりの衣装、アイヌの装身具など、宗悦が直感的に見いだした全国の民芸品を中心に約250点の資料を一堂に公開。宗悦が実際に使った品や直筆原稿、書軸などで、その人物像を紹介するほか、3代目館長も務めた宗理さんのプロダクトも併せて展示する。

 そのほか通常は民芸館にあり、非公式となっている宗悦邸の応接間を再現したコーナーも設ける。同コーナーでは、民芸運動を実践面から支えたバーナード・リーチ、濱田庄司、河井寛次郎、棟方志功らの作品を通して、同所に集った仲間たちとの交流の一端を紹介する。

 開催時間は10時~20時(最終日は17時まで)。入場料は、一般=1,000円、高大生=700円、中学生以下無料。今月26日まで。

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