米アップルが発表した元CEOスティーブ・ジョブズさんの訃報を受けた10月6日、アップルストア銀座(中央区銀座3、TEL 03-5159-8200)店頭には多くのアップルファンが訪れ、花を手向ける姿などが見られている。
正午までに最初の献花が見つかった。中央通り沿いの店頭には海外メディアを含めた多くの報道陣が詰めかけ、来店客を取材する姿も。17時までに献花の数は約50に達し、集まった来店者や報道陣で通路は混雑。警備員が整理に追われた。
iPhoneを使って店頭の様子を撮影していた20代の男性は、IT関係で働く会社員。移動の合間に立ち寄ったと言い、「ニュースを聞いてショックだった。職業柄、英雄の一人がいなくなったという印象。寂しい」と肩を落とす。30代の女性は、前日に発表されたばかりの「iPhone4S」を試そうと店頭に寄った所、詰めかけた報道陣を見て訃報を知った。「この間までプレゼンをしていたのに…まだ実感が湧かない」と戸惑いながらも、iPhone4Sについては「キャリアも比べてみて、様子を見ながら検討したい」と冷静だった。
献花で来店した20代の女性がアップル製品を買ったのは「2年前のiPod」が最初。「ニュースを聞いてびっくりした。いなくなって初めて、自分がどれだけ彼に影響を受けてきたのかを感じた」と話す。
そのほかiPadでキャンドルのアプリを起動させ、頭上に高く掲げる男性の姿も。「(キャンドルの炎は)ジョブズに対する尊敬と感謝を表したもの」という。献花には、「Thank You Steve!」「Arigato Steve」などの感謝のメッセージが多く見られた。
ジョブズさんの訃報について、アップルは「スティーブの精神は永遠にAppleの基礎であり続けます」とコメントを寄せており、「思い」「思い出」「お悔やみの言葉」については専門のメール窓口を設けている。