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日比谷図書文化館にカフェ-丸善が運営、伊坂幸太郎さんらの「作家書店」も

1階「Library Shop&Cafe Hibiya」は円形の空間で日当たりの良さも特徴

1階「Library Shop&Cafe Hibiya」は円形の空間で日当たりの良さも特徴

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 千代田区立日比谷図書文化館(千代田区日比谷公園1)が開業した11月4日、地下1階レストラン、1階ショップ&カフェも同時にオープンした。

伊坂幸太郎さんが選んだお薦め本を並べる「作家書店」棚

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 各店の運営は丸善(品川区)で、図書館内での飲食店事業は同社初の取り組み。「図書館は全国にあるが、併設する飲食スペースは『食堂』風のものが多い。今回は『図書館にあるべき姿の新しい飲食スペース』を目指してコンセプトを一から練り上げた」と丸善建築技術本部SSP事業統括部長の野口豊さん。

 店は1階カフェ&ショップ「Library Shop&Cafe Hibiya」と、地下1階レストラン「Library Dining Hibiya」。「調べもの目的」での利用者には「癒やしの空間」を、「フラリと立ち寄った」利用者には「知の誘発空間」を提供する場を目指したという。

 カフェ&ショップは、もともと子ども用に紙芝居や絵本を置いたスペースを改装。店舗面積は54坪で、窓を広く取った円形間取りの中心部に書籍棚、外円の壁面部に書籍棚と座席、中間部に書籍関連グッズなどを並べる3つの空間で構成する。席数は16席で、コーヒーやサンドイッチなどを提供。飲料は館内に持ち込める。

 書籍は1階別室で展開する特別展の関連書籍を中心に約1500点を販売。壁面書籍では、ジュンク堂書店池袋本店の人気企画で、文学、政治経済、科学など幅広い分野で活躍する人々を「店長」に見立てて「お薦め」本を紹介する「作家書店」をリバイバル開設。本棚10店に谷川俊太郎さん、大江健三郎さん、赤瀬川原平さんなどが「店長」として名を連ねる。仙台店で「書店」を開いた作家・伊坂幸太郎さんの本棚も。

 レストランは施設面積60坪に74席を配置し、「落ち着いた雰囲気」の木目棚をパーテーションに活用。現在は洋書500冊をディスプレーするが、「今後イベントに合わせて内容を変化させていく」(野口さん)。メニューは「文明開化の香り」をテーマに日本発祥の洋食をラインアップ。ハヤシライス、オムライスなどの食事メニュー、デザートなど現在は全19種を用意する。ランチの客単価は1,000円~1,600円を見込む。

 各店とも図書フロアの書籍の持ち込みが可能。各店オープンにあたり、野口さんは「図書館事業における新しい取り組み。来館者の方を向いた店になれれば」と意気込む。

 営業時間は11時~21時(土曜・日曜・祝日は17時まで、カフェ&ショップのみ土曜は19時まで)。

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