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銀座エルメスで山口晃さん新作展-ショーウインドーにも仕掛け

会場の円柱を電柱に見立てた「忘れじの電柱」(2012年、© Nacása & Partners Inc. / Courtesy of Fondation d’entreprise Hermés)

会場の円柱を電柱に見立てた「忘れじの電柱」(2012年、© Nacása & Partners Inc. / Courtesy of Fondation d’entreprise Hermés)

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 メゾンエルメス(中央区銀座5、TEL 03-3569-3300)8階・フォーラムで現在、「東京」「望郷」をテーマにした山口晃さんの新作展「望郷ーTOKIORE(I)MIX」が開催されている。

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 山口さんは1969(昭和44)年東京都生まれ。群馬県で育ち、大学入学を期に東京へ。東京芸術大学在学中から東京をモチーフにした作品を制作。日本美術史と大和絵の技術を元に、独自の創造力とユーモアで日常と空想が織り交ざった作品を生み出す。2001年には第4回岡本太郎記念現代芸術大賞優秀賞を受賞。

 会場では、会場の円柱を山口さんの定番モチーフの一つ「電柱」に見立てた作品や、幼いころ「としまえん」の「西洋のおばけ館」で体験した斜めの床に平衡感覚が揺らぐ「ビックリ小屋」を再現したインスタレーション、東京の俯瞰(ふかん)図に「現在」「未来」「過去」の時間軸を盛り込んだ平面作品と、同展に向けて制作された新作3点を紹介する。

 メゾンエルメス路面ショーウインドーでは同展に合わせて、山口さんのデザインによるディスプレーを展開。「みにくいアヒルの子」と題したディスプレーは、前面を波板で覆い、「所々に開いた隙間から中をのぞく」仕掛け。内部には白木製の什器に商品を並べ、「のぞく」という通行人の能動的な行為を通して、エルメスの今年のテーマである「時」を表現した。3月20日まで。

 展覧会広報担当者は「時間軸や平衡感覚など、山口さんならではの『ズラし』が表現された作品が並んでいる。山口作品の世界に取り込まれ、遊ばれるような不思議な感覚を味わえるのでは」と話す。

 開催時間は11時~20時(日曜は19時まで)。入場無料。5月13日まで。

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