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築地・東劇で「シネマ落語」-5代目小さんらの名人が十八番披露

5代目柳家小さん©横井洋司

5代目柳家小さん©横井洋司

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 東劇(中央区築地4、TEL 03-3541-2711)で6月30日、はなし家として初めて人間国宝となった5代目柳家小さん、初めて昭和天皇の前で御前落語を演じた6代目三遊亭圓(えん)生など、「昭和の名人」4人の十八番(おはこ)演目を上映する「スクリーンで観(み)る高座 シネマ落語『落語研究会 昭和の名人 四』」が公開される。

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 配給は松竹(築地4)。同社では2010年12月から、現在では見られない落語家たちの演目を「みんなで『寄席』にいるような雰囲気で楽しめれば」と「シネマ落語」を展開。第1弾として、TBS主催「落語研究会」で収録された演目から「名作」を劇場用に見立てた「落語研究会 昭和の名人」を東劇で公開し、「予想以上に反響があった」ことから上映規模を拡大。シリーズ3作を通して3代目古今亭志ん朝、10代目金原亭馬生など、昭和期の落語家たちを紹介してきた。

 第4弾となる今回は東劇を中心に、北海道から福岡まで全国14館で上映。はなし家として登場するのは、6代目笑福亭松鶴、5代目柳家小さん、6代目三遊亭圓生、5代目桂文枝の4人。5代目小さんと6代目圓生は昭和の落語黄金期を作り発展させた「双巨頭」として知られ、それぞれ酔態演技が豪快で繊細な「試し酒」(1984年)、後半の猫の変化が見どころという「猫忠(ねこただ)」(1977年)を披露する。

 「無類」とされた女性描写が生きる「猿後家(さるごけ)」(1986年)を披露するのは、5代目文枝。現在上方落語協会会長を務める桂三枝さんの師匠だったはなし家で、三枝さんは今年7月16日に6代目「桂文枝」を襲名する予定。6代目松鶴は戦後関西若手の筆頭として知られ、笑福亭鶴瓶を育てた人物。今回CD音源のみでリリースされてきた「高津の富(こうづのとみ)」(1970年)が、モノクロ上映される。

 松竹演劇開発企画部事業室の鈴木淳さんは「寄席まではちょっと…という方にも名人の落語を気軽に聴ける作品。少しでも気になったら映画館へお越しいただければ」と話す。

 東劇での上映時間は10時30分、13時10分、15時50分、18時30分。入場料は当日2,000円ほか。7月20日まで。

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