銀座・外堀通り沿いに拠点を構える茨城県アンテナショップ「黄門マルシェ」(中央区銀座5、TEL 03-6280-6368)が11月、約600メートル離れた銀座1丁目に移転する。
同店は昨年7月14日、東日本大震災、原発事故の影響による風評被害の払しょくや県への観光誘致を目的に出店。現在の場所はモザイク銀座阪急などが出店する銀座TSビル1階で、今年8月31日にモザイクが閉館後、建て替え工事が決まっている施設。
オープン時から建て替えを見越した期間限定ショップとしてスタート。当初は昨年12月で営業を終える予定だったが、オープン時に1日平均350人だった買い物客数が、11月以降は500人を記録するまでに拡大。来店客や県内業者からの要望を受けて期間を今年8月末まで延長し、さらに今回、新店舗開設へと乗り出す。今年5月現在、累計来店客数は13万5000人で、売り上げは7,400万円。
出店先は首都高西銀座ジャンクションの高架下付近に位置する、東京高速道路所有の紺屋ビル(銀座1)1階で、床面積は約300平方メートル。現在の出店場所からは約600メートル離れており、近隣には沖縄県「銀座わしたショップ」、高知県「まるごと高知」、山形県「おいしい山形プラザ」(以上、銀座1)と3県のアンテナショップが集積。「既存リピーターの誘致などを見越して銀座に残ることを決めていた。1丁目エリアなら、他のアンテナショップとの相乗効果も期待できる」(茨城県広報広聴課広報戦略室係長・青木隆行さん)。
現在は銀座農園(銀座1)が運営委託を受け、広さ約200平方メートルの店内に喫茶と販売の2区画を併設。特産品の納豆や納豆加工品を中心に、県産野菜や果物、アルコール類など常時600種類以上を取り扱う。喫茶スペースでは、コーヒー、紅茶、ソフトクリームなどの喫茶メニューを提供しながら県内観光地などの情報を紹介。好みの納豆を定食スタイルで提供する「いばらきの納豆Bar 御膳」などでも話題を集めてきた。
移転後も「基本的には同様の機能を有する店舗」(青木さん)となる予定。現店舗は8月31日に閉店し、新店の開業は11月を予定する。