テークアウトすしチェーン「小僧寿し」(中央区築地3)は9月8日、同社のアンテナショップに位置付ける立ち食いすし店「鉢巻太助 築地本店」(築地4、TEL 03-3542-0401)を築地場外市場にオープンする。
小僧寿しは1964(昭和39)年、「スーパー寿司・鮨桝」を出店したのを出発点に、1969(昭和43)年にフランチャイズチェーン化。1980年代から1990年代にかけて一時は2300店舗まで加盟店を拡大し、原材料を加盟店に一括供給するセントラルキッチン方式を採用するなど、高級とされたすし食の大衆化に貢献した。
すかいらーくグループへの参入・独立を経て、今年2月から「イコールパートナーズ」の傘下で経営の巻き返しを図り、今年5月末にはすし店がひしめく築地に本社を移転していた。店舗数は現在、直営店を含めチェーン630店舗。
「鉢巻太助」は、築地から鮮魚を仕入れ、店内で仕込む新業態。1階にはテークアウト用のカウンター、立ち食いスタイルのイートインスペースを設ける。魚の下処理や仕込みなどを行う2階調理場に加え、3階では商品開発を行い、開発した商品は1階で試験的に販売する計画もある。
すしは1階で職人が握る。単品メニューでは、本マグロ、カンパチ、オーロラサーモンなど34種のネタを1貫単位(70円~280円)で提供する。テークアウトは、太巻き「大助巻」(1本400円、1個50円)、サバの押しずし「大助のバッテラ」(1本300円、2個100円)などのほか、観光客などの「食べ歩き用」に「末広手巻」(10種、各100円)もすすめる。
床面積は約25平方メートル。店内は立ち食いカウンタースタイルで9席を用意し、17時以降は椅子を並べて焼き魚やアルコールメニューも提供する。想定客単価は1,000円。
「築地寿司清新館」「すし処 八千代場外店」などの同業者が軒を連ねる築地東通り沿いで、ファサードには小僧寿しのキャラクター「鉢巻太助」をあしらった看板を掲出し、一礼する鉢巻太助人形が来店客を待ち受ける。「小僧寿しは、おいしいおすしを、安く、多くの人に食べてもらいたいという思いが出発点にある」と、同社広報宣伝部部長の田島明さん。「金額とものを見てもらえれば分かると思う。老若男女、多国籍な方々に、一度足を運んでもらえれば」。
営業時間は7時~22時。