ホテル西洋銀座(中央区銀座1)で1月7日、開業当時シェフソムリエだった田崎真也さんが館内レストランの料理に合わせて在庫ワインをセレクトし、グラスで提供するフェアが始まった。
田崎さんは1958(昭和33)年東京出身。東京のレストランでサービスを経験した後に渡仏し、1986(昭和61)年にホテル西洋銀座の開業準備室にシェフソムリエとして入社した。ホテル全体のワインの仕入れからサービスまでを担当し、在籍中の1995年に第8回世界最優秀ソムリエコンクールでアジア人として初めて優勝。翌1996年に独立し、現在は講演、イベント、ワイン販売、テレビ出演、ワインスクールの運営など幅広く活躍しながらフレンチレストランや和食店も経営する。
西洋銀座時代には、ワインをよりおいしく飲んでもらおうと厨房(ちゅうぼう)で料理の調理法にまで口を出して内容を変更させたというエピソードも持つ田崎さん。来店客からは「そこまでするんだ」という驚きの声とともに喜ばれてきたという。
5月末の閉鎖にちなんで開催する同フェア。田崎さんが16年ぶりにホテル西洋銀座の料理に合わせたワインを選び出してグラスで提供するもので、「ワインセラーに眠るワインをただ単に安く提供するだけでなく、さらに喜んでもらいたい」という西洋銀座の思いを田崎さんが引き受ける形で実現した。
期間中は「地方料理」をテーマに、フランス料理「レペトワ」では2月にボルドー地方、3月にブルゴーニュ地方を、イタリア料理「アトーレ」では1~2月にピエモンテ地方、3~4月にトスカーナ地方のコース料理をそれぞれ提案。ワインは各コースに合わせてグラスを用意し、いずれも通常より安く提供する。バー&ラウンジ「プレリュード」でも田崎さんが監修し、甘みが特徴のソテールヌワインに合うデザートや料理をセットで販売する。
レペトワのコース料金は各1万500円(サービス料別)。グラスワインは1,575円~。アトーレのコース料金は各8,000円(サービス料込み)。グラスワインは1,000円~。それぞれワインコースも用意する。プレリュードの料理とワインのセットは、2,625円~(サービス料別)。
「時期によって、各レストランで違う地方料理を楽しめる。ワインの在庫によって合わせるワインも変わってくるので、その変化もたのしんでもらえれば」とマーケティングマネジャーの田渕美千枝さん。
フェアの開催期間は店舗によって異なる。