銀座ソニービル(中央区銀座5)で3月10日、深海探査機「江戸っ子1号」と、同機と共に深海での撮影に使用された3DデジタルHDビデオカメラレコーダーを展示するイベントが始まった。
シンカイクサウオの一種(7800メートル海域)の3D映像 © 江戸っ子1号© JAMSTEC
イベントの名称は「『江戸っ子1号』プロジェクト&3D映像公開イベント」。同プロジェクトは「『産官学金連携』の開発プロジェクト」で、「産」=中小企業、「官」=海洋研究開発機構、「学」=芝浦工業大学と東京海洋大学、「金」=東京東信用金庫の参加メンバーが、「オール国産・低コスト」の超深海探査機「江戸っ子1号」の開発を進めてきたもの。
「江戸っ子1号」は2013年11月に房総半島沖の日本海溝で7800メートル(推定)の「超深海」への潜航に成功し、3Dハイビジョンビデオにより生物を撮影。ヨコエビ類の採取も行った。
会場では15日から、撮影された「超深海」の映像をソニーの3D対応ヘッドマウントディスプレーで見ることができる映像体験コーナーも用意する予定で、25日・26日には同プロジェクト関係者や、タレントで東京海洋大学客員准教授も務めるさかなクンらを招き、トークショーも開く。
同ビルを運営するソニー企業(銀座4)の箭内(やない)和久さんは「今回のプロジェクト成功に関わっていたソニーエンジニア有志のチャレンジ精神に賛同し発表の場を提供しようと考えた。江戸っ子1号プロジェクトの協力が得られたことでイベント開催が実現した」と話す。「トークショーでは、苦労談、解説などを聞くことができる。実際に行くことが困難な超深海の世界をお楽しみいただければ」とも。
開催時間は11時~19時。入場無料。今月31日まで。トークショーのスケジュールなどの詳細は同イベントのホームページで確認できる。