食べる

築地場外市場、今年の買い出しピークはやや早めに

年末の買い出し客でにぎわう築地場外市場

年末の買い出し客でにぎわう築地場外市場

  • 0

  •  

 「食」の店が立ち並ぶ築地場外市場(中央区築地4)が今年も、年末に向けて普段以上の盛況を見せている。

「そば処長生庵」2代目の松本聰一郎さん(左奥)、「伊藤海苔店」の伊藤信吾常務(右奥)と、市場で働く人達

[広告]

 年末の築地場外市場は例年、仕入れのために訪れる飲食店関係者に加え、東京近郊から「数の子」「カニ」「くりきんとん」「黒豆」「だし巻き卵」「かまぼこ「昆布」など、おせち用の食材を求める一般客が加わり、あふれるほどの客でにぎわう。

 「本丸」の築地市場は2016年の豊洲新市場への移転を控えているが、築地場外市場は「築地新市場(仮称)」を建設して営業を行うことを計画しており、今年は5産地の漁協・事業者が出店し、業務店のほか近年増加傾向にある一般客・観光客のニーズにも応えようとする「築地にっぽん漁港市場」がオープンしたり、築地場外市場の有志が企画した「第1回築地はしご酒」が開催されたりするなど、市場移転後をにらんだ動きも始まっている。

 「築地はしご酒」の企画にも携わった「伊藤海苔店」の伊藤信吾常務は「年末の築地は特に混み合うエリアでは、『おしくらまんじゅう』のような状態にもなるが、それも楽しみの一つという常連客も多い。今年は暦の関係で冬休みに入る時期が早いので、最高に混み合うのは27日~30日だと思う。10時~13時は特に混み合うと思うので、早朝6時~7時の来場がおすすめ」と話し、「築地は食材や道具の商人・職人が集まった食の専門店街。安易に値引きに走らず『良いものを、良い値段で』という気概があり、いい加減なものを出す店は少ない。保存のできるものなどは早めにお買い物を済ませては」とアドバイスする。

 「築地はしご酒」の実行委員長も務めた、1971(昭和46)年創業の「そば処長生庵」2代目の松本聰一郎さんは「毎年、12月27日ごろからは7時の開店から15時の閉店までお客さまの途絶えることがなく、時には行列ができるほど繁盛する」と話す。

 「合計850人の方にご参加いただいた『第1回築地はしご酒』は、おかげさまでお客さまをはじめ参加店舗さまからも『とにかく楽しかった』と声をかけていただいた。来年も10月初旬に、30~40程の参加店舗、参加者1000人~1500人ぐらいの程よい規模で開催できればと思っている。『築地はしご酒』で初めて築地に来たという方も多かったので、これをきっかけに年末の買い出しに築地場外を選んでくれるお客さまが増えればうれしい」と松本さん。

 「年末はスリや置引が多発するので、荷物は前に抱えて、ターレットトラックなどの運搬車に十分注意して、年末の買い物を楽しんでいただければ」とも。

エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース