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京橋で箱の中をのぞく「スコープ」展-オープン前から行列

スコープ作品「紺碧の鏡」-ギャラリー椿での「桑原弘明展」

スコープ作品「紺碧の鏡」-ギャラリー椿での「桑原弘明展」

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 京橋のギャラリー椿(中央区京橋3)で開催中の「桑原弘明展」が連日、鑑賞希望者でにぎわっている。

桑原弘明さんとスコープ作品

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 桑原さんが制作する作品「スコープ」は、真ちゅうなどで作られた小さな「箱」の中に形作られた庭や室内風景などの精緻なオブジェを箱から突き出た細い筒を通してのぞくもの。のぞく際には箱の上部の穴から懐中電灯などで箱の内部を照らさないとオブジェを見ることができない。

 今回の展示は桑原さんの制作するスコープ作品が100点に達したことを記念し、2006年以降の作品・約50点を展示するもの。会場には新作4点と旧作4点を並べ、旧作は日替わりで4点ずつ展示替えを行う。ほかに新作を含めたスコープ内部の写真101点も見ることができる。

 同ギャラリーの椿原弘也さんは「展示している101点のスコープ内部の写真の中から好きな作品を選んで投票すると、抽選で3人の方に『紙を使ったミニスコープ』が当たる企画も行っているので、ぜひ投票に参加していただければ」と話す。

 スコープは年間に4、5点しか制作できないという桑原さんの「超絶技法」にはファンが多く、毎回の展示では購入希望者が徹夜で行列を作るのが恒例となっている。13日から始まった今回の展示でも11日の夜には購入希望者が並び、新作はオープンと同時に完売となった。

 スタッフがスコープの中を照らし、鑑賞希望者が内部のオブジェをのぞいて見ることができる1日3回の「公開」時間には連日多くの人が来廊しており、展示替えとなる作品のなるべく多くを見るために毎日のように足を運ぶ人もいるという。

 「作品の内部の世界を作ることは時に苦しい作業でもあるが、スコープの外側を作る作業はとても好きだし楽しんでいる」と桑原さん。「毎回、展示の最終日に近づくに連れて来場者の方が増え、最終日には建物の外まで行列になるほどなので、なるべく早めにお越しいただければ」と呼び掛ける。

 開廊時間は11時~18時30分。スコープの公開時間は13時30分、15時30分、17時30分。日曜・祝日休廊。12月27日まで。

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