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キヤノンギャラリー銀座で三國連太郎さんを追った写真展

「市原基写真展:三國連太郎三回忌『貌(かお)』」会場での市原基さん 

「市原基写真展:三國連太郎三回忌『貌(かお)』」会場での市原基さん 

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 キヤノンギャラリー銀座(中央区銀座3)で4月9日、「市原基(もとい)写真展:三國連太郎三回忌『貌(かお)』」が始まった。

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 三國連太郎さんは1923(大正12)年生まれの俳優。1951年に木下恵介監督の「善魔」でデビューし、第2回ブルーリボン賞新人賞を受けた。

 以降、「飢餓海峡」「神々の深き欲望」「復讐(ふくしゅう)するは我にあり」「利休」などの作品でのシリアスな役柄に加えて「釣りバカ日誌」シリーズなどではユーモラスな役柄もこなし、名優として知られた。

 自作の小説の映画化にあたって自らが監督を手掛けた「親鸞・白い道」ではカンヌ国際映画祭審査員特別賞を受賞している。

 同展は2013年4月14日に90歳で亡くなった三國さんの三回忌にちなみ、三國さんを1981(昭和56)年から2005年までの25年間にわたって撮影し続けた写真家・市原基さんの作品集「貌」から選んだ作品31点を展示するもの。

 北極・南極、アジア・モンスーン地域、アフリカなど世界各国を巡り、ライフワークとして「氷・水・火」の三部作を撮影してきた市原さんが、「人物も表現してみたい。最低10年以上、同じ人物を撮り続けたい」と思い立ち、飛び込みで三國連太郎さんに会いに行ったのは市原さんが30代の頃という。

 「モデル料は払えないが自分の作品作りに協力してほしい」という市原さんの申し出を、三國さんはその場で快諾したという。

 「三國さんをスターとして見上げ、憧れる姿勢では良い写真は撮れない」と考え、「同じリングでグローブを交わす気持ちで、いつも正面から撮影に挑んだ」という市原さん。自宅や撮影スタジオに通い、常に平常心を失わず謙虚な三國さんと接するうちに、「いろいろなことを、人生までも教えられた」と話す。

 「『貌 三國連太郎 市原基写真集』が仕上がった時には、三國さんはとても喜んでくれた。今の時代には見られない強いカリスマを発揮した役者人生を、この三回忌にあらためて敬意をもって弔いたい」とも。

 開催時間は10時30分~18時30分(最終日は15時まで)。日曜・祝日休館。入場無料。今月15日まで。

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