松屋銀座(中央区銀座3)8階イベントスクエアで3月9日、「『GINZA ART FESTA』松屋流アーティストと出会う6日間」が始まった。
日本画・油彩絵画・銅版画・陶芸作品・木工芸品などのジャンルから51人の作家が参加し、1万円から260万円まで約1000点の作品を展示販売する同展。
同館では百貨店の美術画廊の現状を、トップクラスの芸術家の作品を押し出す「高級・高額路線」と作家の存在を抜きにして価格訴求に重点を置く「絵画市路線」に二極化していると分析。より作家に注目してもらい、若手を中心とした作家を購入客と共に育てたいという思いから、「新たなスタイルの美術展」を企画した。
同展の特徴は「手に入れやすい価格帯の作品を提案する」「さまざまなジャンルのアートに、お客さまが触れる機会を設ける」「作家が来場客と直接語り合い、自分の作品を理解した上で購入してもらう」の3点。40歳以上の男女、「ニューリッチ層」をターゲットに据える。
同館リビング呉服美術部の藤原浩二課長(美術担当)は「作品が会場に並ぶということにとどまらず、作家の多くが会場に詰めることで、作家のリアルな声を聞きながら作品を鑑賞できる。ともすると一方通行になりがちな美術の世界だが、そこに双方向のコミュニケーションがあってこそ、理解が深まるものだと思う。その橋渡しをすることで、百貨店の美術部門も再び輝きを取り戻せたら素晴らしいと思う」と話す。
開催時間は10時~20時(最終日は17時30分まで)。入場無料。3月14日まで。