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日比谷図書文化館で「江戸からたどるマンガの旅」 戯画や浮世絵など200点

「人をばかにした人だ」歌川国芳/1844年~1847年頃(前期展示)

「人をばかにした人だ」歌川国芳/1844年~1847年頃(前期展示)

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 千代田区立日比谷図書文化館(千代田区日比谷公園1、TEL 03-3502-3340)で9月17日、特別展「江戸からたどるマンガの旅 ~鳥羽(とば)絵・ポンチ・漫画~」が始まる。

「浮世ハ夢だ夢だ」作者不詳/慶応期 (後期展示)

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 同館は千代田区という立地や特性を生かし、「江戸・東京」や「出版文化」に関する展示を特別展の主なテーマとしている。

 同館学芸員の森戸一彦さんは同展について、「特に出版文化が盛んになった江戸時代中期以降の戯画を『多くの人が親しむ大衆メディア』である漫画のスタートとしてとらえ、江戸から昭和初期の雑誌などに至るまでの流れをたどり、現代の漫画への連続性を見いだす試み」と説明する。

 会場では京都国際マンガミュージアム所蔵のコレクションから、鳥羽絵や歌川国芳・河鍋暁斎などの人気浮世絵師が描いた戯画、明治・大正期に活躍した北沢楽天・岡本一平の作品、昭和初期の漫画雑誌など約200点を展示。

 関連イベントとしてギャラリートークや、同展を監修する漫画・風刺画史研究家の清水勲さんを講師に招いた講演会「漫画300年史と『吹出し』表現の歴史」も開く。申し込み方法などの詳細はホームページで確認できる。

 「出版文化が盛んになった江戸時代の作品は、風刺、遊びに満ちあふれ、その時代に合わせてさまざまなスタイルの戯画が誕生、発展して大衆を楽しませた。庶民の夢や妄想、駄じゃれなどの言葉遊びが笑いを誘い、幕府内部の政治抗争を食べ物や魚などにより擬人化した風刺画では、江戸の人々がしたのと同じように謎解きにも挑戦できる。それぞれの時代の作品から、現代漫画にも通じる多彩な表現・技法も楽しめる」と森戸さん。

 「今まで芸術作品として紹介されていた作品にも漫画的な表現が取り入れられていることに気付かされる。この展覧会を見た後は、浮世絵の見方も変わるのでは」とも。

 開室時間は10時~20時(土曜は19時まで、日曜・祝日は17時まで)。9月19日、10月17日は休館。観覧料は一般300円ほか。11月16日まで。

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