東京国立近代美術館フィルムセンター(中央区京橋3、TEL 03-5777-0600)で5月15日、翌日から始まる映画祭「EUフィルムデーズ2008」の開幕に先立ち特別上映と開会式・レセプションが行行われた。
今年で6回目を迎える同映画祭は、日本と欧州連合(EU)の市民交流の促進を目的とし毎年5月に行われる「日・EUフレンドシップウィーク」の一環として開催されるもの。EU駐日欧州委員会代表部のヒュー・リチャードソン大使は「EU加盟国のさまざまな文化を、ヨーロッパ映画を通して日本の皆さまに紹介できる良い機会」とあいさつ。その後のレセプションでは各国の駐日大使や関係者が集まり和やかな雰囲気で行われた。
期間中に上映される作品は、ヨーロッパの人々の生活を彩る感情の中でも生活の重要な一部となる「ユーモア」を映し出したもので、サンダンス映画祭で絶賛されたコメディータッチのハートフルドラマ「キンキーブーツ」(イギリス)、ハリウッドのショービジネス界を舞台にしたコメディー「シー、ミー&ハー」(オーストリア)、リッチな夫婦が同居する息子を自立させようと画策するが、さまざまな事が巻き起こるコメディー「タンギー」(フランス)、退屈な仕事と愛のない人間関係に別れを告げた孤独な建築家バロナスを描いた「あなたは私」(リトアニア)など。EU加盟27カ国中19カ国の映画21作品を上映し、その内、11作品は日本初公開となる。上映は1日2作品。
同日特別上映されたスロベニア映画「チーズとジャム」は、ボスニアの男性とスロベニアの女性の夫婦の関係をクローズアップしたユーモアあふれる作品で、来日した主演男優・女優を演じたブランコ・ジュリッチ監督・主演と女優のターニャ・リビッチさんは「プライベートでも夫婦である私たちだが、南と北の性質の違いで映画と同じようなことが今までにもあった。映画は少し誇張した部分もあるがスロベニアの生活や現状を知っていただきたい」と話す。また、「2カ月前に特別上映されるという連絡を受けた時、『ドッキリ』ではないかと思った」と発言し、場内は笑いに包まれた。
6月5日まで。
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