築地本願寺に8月3日、「Googleマップ」のシンボルである「ピン」をモチーフにした高さ4メートルのオブジェが登場した。オブジェ設置は、同マップ内で自分仕様の地図を作製する「マイマップ」の新プロジェクト「わたしの好きな場所」の記者発表の一環で、主催は日本法人のグーグル(渋谷区)。
同プロジェクトは、ニューヨーク、サンフランシスコ、ロンドン、バンコク、台北、マドリード、パリ、プラハ、モスクワ、クアラルンプール、香港、東京、京都の13都市に詳しい「トレンドセッター」を世界中で200人集め、各自のお気に入りの場所を同マップ上に公開するもの。同社は「世界中の専門家や最先端を走る人たちのお気に入りの場所をユーザーに公開し、Googleマップの楽しみ方をより理解していただきたい」とコメントする。
東京では森美術館館長の南条史生さん、カフェグローブ・ドットコム初代編集長の青木陽子さん、CIBONE代表の横川正紀さん、築地本願寺をマイマップに指定する建築家の平田晃久さんなど、京都ではロックバンド「くるり」、日本最古の老舗茶屋「あぶり餅 一文字屋和輔(いちもんじやわすけ)女将代理の長谷川千代さんなど合計22人が参加し、先月16日にオープンしたキャンペーンサイト「わたしの好きな場所」でそれぞれのお気に入りの場所を目印やコメントとともに公開している。
同プロジェクトと連動するリアルプロモーションとして、JR渋谷駅やJR恵比寿駅など都内主要駅構内にもピン型のオブジェを設置し、中央の穴をのぞくと「トレンドセッター」が紹介する「わたしの好きな場所」にまつわるYou Tube動画を流す取り組みも。同社マーケティングマネジャーの根来香里さんは「ピンが目的の終着点ではなく、その先に広がる世界を知ってほしい」とし、「地図の面白い世界を感じていただければ」と話す。
京都では紹介される50スポットにピンマークの付いた赤いちょうちんを掲げ、紹介動画はYou Tube内の公式チャネル「Favorite Places」で配信している。
同社プロダクトマネジャーの河合敬一さんは「Googleの世界はネットだけで完結してきたが、地図は時間を越えて人と場所をつなぐ、リアルに最も近いものと感じる。その街のユーザーやその街が好きな人たちの情報を元にGoogleが整理を行い、2005年より世界中の地図作りに力を入れてきた。今回はネット上だけでなくリアル展開も行う新しい試み」と話す。
リアルプロモーションは今月9日まで。