銀座のど真ん中・白鶴ビル屋上で米の収穫-水田で60人が稲刈り

かかしが見守るビル屋上で育った銀座米の稲刈りが行われた。天日干しにした稲を子どもたちが囲む

かかしが見守るビル屋上で育った銀座米の稲刈りが行われた。天日干しにした稲を子どもたちが囲む

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 白鶴酒造東京支社(中央区銀座5)屋上で栽培する米の収穫が10月24日に行われ、同社社員や関係者など約60人が参加し稲刈りを行った。

関連画像(銀座のど真ん中のビルで稲の天日干し)

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 同屋上では2007年より自社開発の酒米「白鶴錦」の栽培を開始。現在では、70平方メートルの水田と50平方メートル分のプランターを設置するまでに至り、刈り取り前には稲穂が波打つ姿をかかしが見守るという銀座のど真ん中とは思えない世界が広がっていた。始業前に水やりを行い、成長を見守ってきた同社の小田朝水さんは「140日間、大切に育ててきた。刈り取り時が最も大切なので、慎重に丁寧に刈り取ってほしい」と参加者へアドバイスした。

 同日刈り取られたのは120平方メートル分、約1,800本株で、鎌を手にした参加者たちは「乾燥しているからザクザク切れる」と次々に刈り取りを行った。中には初めて刈り取りを体験する子どもたちの姿も見られ、「これがお米になるとは知らなかった。(刈り取りは)とても楽しい」と笑顔を見せた。刈り取った稲はすべて専用の竿(さお)へ運ばれ、約10~14日間の天日干し後、脱穀が行われる。

 約1時間半の作業の後、昨年収穫した銀座産「白鶴錦」を仕込んだ日本酒が参加者に振る舞われ、収穫の喜びを分かち合った。脱穀後、いったん本社(神戸市東灘区)で磨きにかけ戻ってきた酒米を原料に仕込まれた同酒。小田さんは「年々、質を上げていきたい」と期待を寄せる。

 参加者には銀座ミツバチプロジェクト理事長の高安さんや副理事長の田中さん、銀座の屋上で育てる野菜の栽培指導を行う西城さん、ホテル西洋銀座の広田シェフ、松屋銀座関係者など屋上緑化や銀座の地産地消に力を尽くすメンバーの姿が見られた。地域コミュニティーをベースに地産地消を掲げて取り組む「銀座ブランド」の盛り上がりに期待が集まる。

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