銀座7丁目交差点近くに2月26日にグランドオープンを控えた「ヤマハ銀座ビル」(中央区銀座7)の内覧会が22日、行われた。
銀座中央通りの新しいランドマークとして注目を集める同ビルは地上12階、地下3階建て。隣接する「H&M」銀座店が入居する「GINZA gCUBE」(銀座7)よりも高いガラス張りのビルで、その表層を覆うランダムな濃淡を付けた金沢産の金箔を挟んだパネルが存在感を放つ。「音の揺らぎや移ろい、リズムなどの音や音楽の持つイメージを視覚化した」という。延べ床面積は7,583平方メートル。
「アコースティックの殿堂」を誇る同ビル地下1階~地上5階は国内最大級の音楽・楽器店を展開。曲線を描いた木質の天井が特徴的な1階エントランスは情報発信スペース「ポータル」としてイベントやライブなどの生演奏を行うスペースとして活用。地下1階=ギター・ドラム・デジタル楽器、2階=クラシックを中心としたCDやオペラなどのDVD、楽譜、3階=楽譜・音楽書・五線紙、4階=管楽器(約400本)、弦楽器(100本以上)、打楽器、5階=ヤマハピアノ(40台)の販売スペースとなる。
7階~9階の「ヤマハホール」は「残響性能とピアニッシモでも楽器の持つ音像が際立つ最新の音響設計」によるもの。ヤマハでは「アコースティック楽器の演奏に最適な音響を追求した」とし、「音響設計技術をはじめさまざまな分野の専門技術を結集した」とアピール。客席数は333席。
そのほか、3,000人が在籍可能な音楽教室「ヤマハミュージックアベニュー銀座」(10階~12階)のほか、木の質感を生かした多目的音楽ホール「ヤマハ銀座サロン」(6階)や昇降式ステージと音響システムを完備したライブハウス機能を持つ「ヤマハ銀座スタジオ」(地下2階)などのホール施設も完備する。
親、子ども、孫の3世代が一緒に演奏や鑑賞をする「ファミリーアンサンブル」を提案する同社。梅村充社長は「当ビルにはファミリーアンサンブルが楽しめる要素がたくさんある」とし、国内の消費の冷え込みに対し「音楽教室などのソフト面で充実を図ることで経営の糸口としていきたい」と話す。初年度売り上げは50億円を目指す。
営業時間は10時30分~20時。年末年始定休。