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泰明小学校で「銀座の柳染め」-5年生が校庭の柳でハンカチ染色

奄美から取り寄せた泥にハンカチを付け、もみ込む

奄美から取り寄せた泥にハンカチを付け、もみ込む

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 中央区立泰明(たいめい)小学校(中央区銀座5)で6月8日、5年生の児童62人が校内の柳を使って「銀座の柳染め」実習を行った。

さまざまな色合いに仕上がったハンカチ

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 柳染めは、銀座の呉服店「銀座もとじ」(中央区銀座4、TEL 03-5524-3222)代表の泉二(もとじ)弘明さんが「地域に密着した何かができないか」と、当時店舗を構えた柳通りで毎年初夏に選定される柳の若葉に着目し、16年前に考案。

 実習は「校庭で小学生の成長を毎日見ている柳。葉の一枚も無駄にしないことで、頂いた命の大切さを知ってもらいたい」(泉二さん)との思いで、1998年から毎年協力して実施する。柳の剪定(せんてい)から、柳の歴史と染め方の授業、柳染め実習までのプログラムで、毎年5年生が体験する地域理解授業の柱に位置付けられている。

 実習では、ビー玉や割り箸などを使って絞りを施したハンカチを、柳の枝葉を煮出した染め液と、チタン・泥・銅の3種の媒染(ばいせん)液へ。液を何度ももみ込んだ後ハンカチを水洗いすると、白かったハンカチはグレーやオレンジなど、思い思いの色に染まった。

 講堂では全長13メートルの白生地を渡し、媒染液を絵の具替わりに子どもたちが筆を使って生地に絵を描き込んだ。完成した絵入り反物は子どもたちの成人式にお披露目される予定で、これまでの分も全て学校が保管している。

 作業を終えた児童からは「泥の感触が気持ちよかった」「ハンカチの柄は思い通りにいかなかった」「反物に星の絵を描いた」などの感想が次々に。早く終わってビー玉で遊んでいた男子児童は、「科学部に入っているので体験は2回目。染め物で柳の命を大切にすることを学んだので、うれしい」と話した。

 毎年、児童に染め物を教える泉二さん。街で小学生から「柳染めのおじさん」と声を掛けられたり、高校生が「染めたハンカチを弁当包みに使っている」と店を訪ねてきたりしたこともあったという。「子どもたちは『ありがとう』『こんにちは』など素直な気持ちであいさつをしてくれる。こちらも子どもから元気をもらっているし、学ぶことも多い」とも。

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