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銀座の夏祭り「金春祭り」開催へ-金春通り路上で能の演舞

路上にゴザを敷いて能鑑賞(写真は昨年の「金春祭り」の様子、撮影=辻井清一郎さん)

路上にゴザを敷いて能鑑賞(写真は昨年の「金春祭り」の様子、撮影=辻井清一郎さん)

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 銀座・金春(こんぱる)通りで8月7日、路上で能楽金春流を演じる通りの夏の風物詩「金春祭り」が開催される。主催は金春通り会と金春円満井会。

ネオンに混じってちょうちんがともる

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 金春通りは、銀座8丁目の中央通りから1本西側に位置する通り。江戸時代に幕府直属の能役者を務めた家柄の一つ「金春」が現在の8丁目の一角に金春屋敷を設けていたことにちなむもの。1979(昭和54)年に同地域の約50店の店主が結成した「金春通り会」が命名した。

 金春祭りは1985(昭和60)年にスタート。無くなっていたと思われていた金春稲荷(いなり)が、芸者の稽古場などがある「第2新橋会館」(銀座7)屋上に移設されているのが見つかったことをきっかけに、金春稲荷の祭礼として開催。「屋台などのお祭りよりも何か文化的なことを」と、通りにゴザを敷き屋外で能を演じる。

 今年の演目は、翁(おきな)が3人登場し相舞を舞う「弓矢立合(ゆみやのたちあい)」。国土安全、天下泰平を祈る演目で、「筋立てはほとんどなく神事に近い」と金春円満井会事務局の本田さん。

 3日~6日には、タチカワ銀座ショールーム(銀座8)で「能楽講座」を開催する。金春流八十世宗家・金春安明師など金春流能楽師が、能の装束、楽器、謡、仕舞の体験講座を通じて能の世界を紹介。4日には「環境に優しい能楽」と題した講演を行う。体験講座では「能のすり足」などもレクチャー。開催は13時30分~。定員は各回先着20人。参加無料(足袋か白い靴下を持参すること)。

 「弓矢立合は、本来は春日大社で1136年から続く『春日若宮おん祭り』で演じるもので、能楽堂などではめったに見られない演目。祭りでは能楽ファン、近隣住民、学生、外国人など幅広い方々いらっしゃるので、この機会に足を運んでもらえれば」(本田さん)。

 能の上演は18時~。鑑賞無料。7日16時から、金春通りで座席指定券を配布する。

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