ラフォーレの広告やYUKIさんのミュージックビデオなど、20代から独自の才能を発揮し2008年に34歳で急逝したクリエーター野田凪（なぎ）さんのプロジェクトを振り返る「野田凪展」が10月18日より、クリエイションギャラリーG8（中央区銀座8、TEL 03-6835-2260）で開催されている。

　野田さんは1973（昭和48）年東京に生まれ、ニューヨークに移住。1987（昭和62）年に帰国後、女子美術大学を卒業。「サン・アド」（千代田区）などを経て2003年にデザイン集団「宇宙カントリー」を設立した。海外ではミシェル・ゴンドリーさんも所属するロサンゼルス「Partizan」に所属。2007年にはファッションブランド「broken label」を立ち上げたほか、アートディレクター、映像ディレクター、アーティストとして幅広く活躍していたが、2008年9月に他界した。

　代表作は、コカコーラワールドキャンペーンのCM、ラフォーレの広告アートディレクション、YUKIさん、宇多田ヒカルさんなどのCDジャケットデザインやPV、アニメ「ハチミツとクローバー」のオープニング映像など。TDC金賞（1999年）、東京ADC賞（2001年、2003年）、NYADC特別功労賞（2002年）など20代から才能を発揮し、2006年には32歳でカンヌ国際広告賞ブロンズライオン賞を獲得。幻想的でポップな作風が特徴の気鋭作家として知られた。

　「今年は野田さんの他界から3年目を迎えたが、作品のエネルギーは色あせず、あらためてすごいと感じる」とG8広報担当の小高真紀子さん。会場では野田さんがクリエーターとしてデビューした1999年から2008年までの約10年のプロジェクトを一堂に紹介する。「野田さんを知らない若い人たちにも見ていただき、刺激を受けてもらえれば」とも。

　営業時間は11時～19時。日曜・祝日休館。11月18日まで。