電気配線の美しさ、力強さを描いた電気工事士・石原一博さんの個展「巽電気~制御盤制作企画室~」が現在、ガーディアン・ガーデン(中央区銀座7、TEL 03-5568-8818)で開催されている。
1980(昭和55)年に大阪で生まれた石原さんは電気工場を営む家庭に育った。大阪デザイナー専門学校デザイン学科を卒業し、デザイナーを経て電気工事士として実家の仕事を手伝うように。5~6年前から独学で絵を描き始め、機械や配線をモチーフにした作品で、リクルート主催の公募展「1_WALL」第4回グラフィック部門でグランプリを獲得した。
自身の経験を基に、機械の中に張り巡らされる配線を力強いタッチで描く石原さん。審査では「技術的にうまいとか下手というのを越えて、グッとくるものがある」(佐野研二郎さん)、「醸し出す雰囲気は今っぽくないが、それがすごくオリジナリティーになっている」(大塚いちおさん)などの意見が集まったという。
グランプリ受賞の特典として開催する今回の個展。会場では、90×60センチのサイズを中心に、キャンバスやベニヤ板にアクリル絵の具で描いた作品など約50点を一堂に並べる。モチーフの大部分が「配線」。石原さんは配線を「血管」に例え、作品を通して「電気工事の仕事を経験して感じてきた配線の美しさ、機械たちの存在感」を表現している。
開催時間は11時~19時。日曜・祝日定休。入場無料。2月2日まで。