「ごんぎつね」「手ぶくろを買いに」などで知られる絵本画家・黒井健さんの作品展「黒井 健 絵本原画の世界~物語との出会い~」が3月14日より、松屋銀座(中央区銀座3、TEL 03-3567-1211)8階イベントスクエアで開催される。
黒井さんは1947(昭和22)年、新潟市生まれ。新潟大学卒業後、出版社で絵本の編集に携わった。1973(昭和48)年にイラストレーターとして独立し、1976(昭和51)年に初めての絵本「あめってあめ」(矢崎節夫さん作)を出版。その後、「ころわん」シリーズ(間所ひさこさん作)、「ごんぎつね」(新美南吉作)などの絵本の挿絵、宮沢賢治を題材にした画集などを出版し、1983(昭和58)年には雑誌「詩とメルヘン」に掲載した一連の作品で第9回サンリオ美術賞を受賞した。
色鉛筆をパステルのように使った繊細なタッチで、動物たちの表情や空気感を描き分ける黒井さん。会場では、新美南吉作品、宮沢賢治作品などの代表作から、あまんきみこさん、間所ひさこさん、パール・S・バックさんなど児童文学作家とのコラボ作品、武田鉄矢さんや山田太一さんとの作品など、幅広い絵本原画を展示して、絵本画家としての40年間の軌跡をたどる。併せて、切手イラストや木彫作品など絵本以外の仕事、フェルト作家の娘・凪さんとのコラボ作品なども紹介。作品点数は約150点。
絵本、童話、画集を自由に閲覧することができるライブラリーや、版画、シルクスクリーン、書籍、グッズなどを扱う販売ブースも設ける予定。
開催時間は10時~20時(24日は21時まで、最終日は17時まで)。入場料は一般1,000円、高大生700円、中学生以下無料。今月26日まで。