サッポロビール(渋谷区)は6月21日、銀座に巣を作るミツバチに付着した花粉から抽出した酵母を使って醸造した樽生ビール「銀座ブラウン」の発売を発表した。
ミツバチの飼育を通じて銀座の環境改善と緑化活動を推進するNPO法人「銀座ミツバチプロジェクト」との共同プロジェクトで、活動支援の一環として実施。2010年7月に、東京農業大学の小玉健太郎客員教授の協力の下で開発に着手した。
当初はミツバチが集めたハチミツから酵母を抽出しようと研究を重ねたが、ハチミツの防腐作用などによって難航。抽出対象をミツバチの体に付着した花粉に変更し、開始から1年2カ月を経てようやく1匹の酵母を見つけ出した。種類確認や特性調査などの実験を重ね、酵母は「銀ぱちTAFY酵母」と命名。発酵時にシナモンのような香りを発生させるのが特徴で、同社では同酵母を使って900リットルのたる生ビールを醸造した。
出来上がったビールは通常のビールと比べて香りが高く、甘いシナモンのような香りが特徴。ビールは6月29日には松屋銀座(中央区銀座3)の屋上に、7月7日には銀座三越(銀座4)9階「銀座テラス」に、それぞれお目見え。プラカップに注いで200円で販売し、うち50円は銀座ミツバチプロジェクトへの寄付に充てる。
8月中旬には、「ビヤホールライオン」銀座5丁目店・銀座7丁目店で、それぞれ提供を予定。いずれも数量限定で、無くなり次第終了する。