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益子町で活躍するクリエーターが「読書空間」-日比谷図書文化館

ベンチやテーブルなど、益子町で活躍するクリエーターが「本を読む空間」を提案する

ベンチやテーブルなど、益子町で活躍するクリエーターが「本を読む空間」を提案する

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 千代田区立日比谷図書文化館(千代田区日比谷公園1)で7月17日より、焼き物の街・栃木県芳賀郡益子町で活動する若手クリエーターが手掛ける「本を読む空間」の展示が行われている。

濱田庄司が築いた「濱田窯」で焼き上げた作品も

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 益子焼は江戸時代末期、笠間で修行した大塚啓三郎が窯を築いたことをきっかけに始まったといわれ、鉢、水がめ、土瓶などの日用品の産地として発展。1924(大正13)年に民芸運動を推し進めた陶芸家・濱田庄司が同地に移住すると、地元の工人に影響を与え、益子焼は「芸術品」としての側面を持つようになっていったとされる。現在窯元は約380、陶器店は50を数え、若手からベテランまでの陶芸家が窯を構える。

 濱田が東京府立一中(現・東京都立日比谷高等学校)出身であることを縁に企画が実現。館内3階のアート情報支援コーナーでは「本を読む空間」をテーマに、陶芸のほか建築・木工・染織・写真などに携わる益子町在住クリエーターによる作品を展示している。

 若手陶芸家によるカップ&ソーサーや花器などのほか、半閉鎖空間での読書を提案する建築作品「ハト小屋」(町田泰彦さん)、温かい色合いの木製椅子とテーブルのセット(高山英樹さん)などの体験型作品も。出展クリエーターが参加する益子町の地域アートイベント「土祭(ひじさい)」や、日比谷と益子のつながりなども、書籍やパネルを使って紹介する。

 1階レストラン「ライブラリーダイニング日比谷」では現在、「ミックスシーフードフライ」(1,300円)や「チキンレモングリル」(1,000円)、コーヒーなどメニューの一部を益子の陶芸家の作品を使って提供している。カップ&ソーサーは川崎萌さん・久保田健司さん・志村和晃さん、皿・鉢物は岡本芳久さん・豊田雅代さん・久保田健司さんによる。

 益子町役場観光商工課の雨海武さんは「益子町には、土地の風土や力を継承していこうという姿勢で活動する若いクリエーターがたくさんいる。今年9月には益子町でクリエーターたちがさまざまな形で関わるアートイベント『土祭』が始まる。今回の展示に興味を持ってもらえれば、次にはぜひ益子町にも足を運んでもらいたい」と話す。

 開館時間は10時~22時(土曜は19時まで、日曜・祝日は17時まで)。8月31日まで。

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