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銀座にカフェバー「るぷりん」-クラフトビール、天然氷かき氷など主力に

店主の西塚晃久さん

店主の西塚晃久さん

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 クラフトビール、国産ワイン、天然氷で作るかき氷など、「生産者の思いが伝わる」メニューに力を入れるカフェバー「麦酒屋るぷりん」(中央区銀座6、TEL 03-6228-5728)が6月、銀座にオープンした。

日光の天然氷を薄く削ったかき氷(番茶味、1,200円)

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 店主は1985(昭和60)年生まれの西塚晃久さん。高校を卒業後、飲食業に従事しながら調理師学校で料理を勉強し、2008年からは恵比寿でバーテンダーとして働いてきた。

 独立を決意したのは、昨年の東日本大震災がきっかけだった。震災直後はバーでも「お客さんの数が減った」と西塚さん。それでも「毎日忙しく、ボランティアに行きたくても行けず、募金もできない状態だった」。常連客が炊き出しなどを行っている話を聞いて、「飲食業自体に疑問を持つようになっていった」という。

 それを客に話したところ、相手は「『明日も頑張ろう』と思えるのは、ここでサービスをしてくれているから」と答えたといい、「勇気をもらった」。一方で震災の影響を懸念して東京でも国内外に移住する人や、子どもが生まれたばかりの人なども近くで見てきた。「国産品にネガティブな印象が広がっているのを感じた。被災地ではみんなが頑張っているのに、自分のような都会の若いやつが何を言ってるんだと思った。国産品に特化して、『日本を諦めない』店を作りたいと思った」。

 今年1月にバーを辞め、店づくりに着手した西塚さん。出店先を探していたところ、両親が営む日本料理店「馳走 卒啄(ちそうそったく)」が営業するビルの3階に空きが出たことから、銀座での営業を決めた。場所は銀座6丁目「浦野ビル」3階。店舗面積は12坪で、カウンター10席、テーブル8席。「清潔感があって、ゆっくり時間を過ごせる場所を」との思いで、コンクリート壁にエイジング加工を施し、カウンターやテーブルには木材で「温かみ」を演出した。

 クラフトビールはたる生で常時6種類を用意し、「だいたい毎日何か新しいものが入ってくる」。価格は一律で小盛り=700円、並盛り=900円、大盛り=1,500円。長野県駒ヶ根市の「南信州ビール」など、生産地を訪ねて情報収集しているといい、「今後はお客さんと一緒に生産者のところに行くイベントなどもやっていきたい」と話す。同様に国産のワインやウイスキーなども扱う。

 日光で天然氷を作り続ける「四代目徳次郎」さんによる氷を使ったかき氷も主力メニューの一つ。薄く削った氷は「口の中ですぐに溶け、頭がツーンとしない」のが特徴。シロップは定番の「番茶」(1,200円)に加え、「バー時代に作ってきたフルーツカクテル」から着想を得て季節のフルーツを使ったものも人気を集める。フードではビールに合う料理として、有機野菜を使ったサラダやバーニャカウダー、牛すじ煮込みやカレーなどを用意する。

 客単価は4,000円程度。オープンから約2カ月を経て「自分で店をやるんだと思っていたが、実際に始めてみたらスタッフやお客さんなどいろいろな人たちに助けてもらっている。みんなで作ってもらっている店という印象」と西塚さん。「飲み屋だが禁煙にしているので子連れのお母さんにも来てもらいたい。日本の将来を不安に思っている人たちに、日本のいい所を感じてもらえる店にしていきたい」と話す。

 営業時間は、12時~14時30分、17時~24時。日曜・祝日定休。

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