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松屋銀座で「目利き百貨街」-クリエーター49人が店主に

49人が「店主」となって軒を連ねる会場風景

49人が「店主」となって軒を連ねる会場風景

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 彫刻家の名和晃平さんや「ミナ・ペルホネン」デザイナーの皆川明さんなど、幅広い分野から集まったクリエーター49人が「店主」となって独自の視点で選んだプロダクトを紹介する展示販売会「銀座目利き百貨街2」が9月26日、松屋銀座(中央区銀座3)8階で始まった。

皆川明さんが店主として紹介する茶筒と、茶筒用きんちゃく袋

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 主催は、松屋銀座7階にギャラリーや販売拠点を構える「日本デザインコミッティー」。「デザインの啓蒙」を旗印として1957(昭和32)年に発足し、現在は佐藤卓さん、原研哉さんなど23人のクリエーター、評論家が集まって「グッドデザイン運動」を続ける。

 「評価の定まったもの」よりも「個人の視点の独自性を尊重して、自分の目で価値を判断してもらいたい」との思いで2010年に初めて開催した同企画。参加者を「店主」と見立てて屋号を掲げ、それぞれのテーブルで「目利きの品」を展示販売する。コミッティーメンバーに各メンバーが「推薦」するクリエーターを加えて総勢49人が「軒」を連ねる。

 「お茶好き」という皆川さんは「銅の両茶筒」を紹介。「2種類のお茶が楽しめる」愛用品といい、自分たちで製作した茶筒用巾着袋も添える。都市型サバイバルウエア「FINAL HOME」を手掛ける津村耕佑さんは、「織物にならなかった残糸」に着目。その美しさを伝えようと、筒状のまま固めて高台を付けて小物も入るオジェに仕立てた。

 サンドイッチ型の米用パッケージ(名和晃平さん)、「マン盆栽」(パラダイス山元さん)など自身の手がけた作品・製品を並べる店から、「溶接バーナーの先端」(山中俊治さん)、「うちわ」(佐藤さん)など海外で買い集めた「変なもの」、実用義眼(中ザワヒデキさん、以上出品者)、切手、石まで、「店主」独自の視点が光る幅広いラインアップが特徴。店頭には説明書きも添え、それぞれが考えた「店名」や、佐藤さんによる49店舗分の「ロゴ」も見どころになっている。

 会場では、出品物を撮り下ろし、店主のコメントも添えたカタログ(945円)も販売。「集まったクリエーターは、興味の幅が広かったり、深かったり『目の利く』人たちばかり。じっくり見てみて、彼らが一体どんなことを考えているのか知ってもらえれば」と日本デザインコミッティー事務局長の土田真理子さん。

 開催時間は10時~20時(最終日は17時まで)。入場料は、一般=800円、高大生=600円など。10月1日まで。

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