東日本大震災発生から2周年を迎えた3月11日14時46分、銀座・中央通りでは和光(中央区銀座4、TEL 03-3562-2111)時計塔の鐘が鳴り、通行人が足を止めて黙とうをささげた。
内閣府からの「黙とうのお願い」を受け、「黙とうの目安」として昨年に引き続き2度目の鐘となった。昨年は日曜だったこともあり、歩行者天国の中央通りには道路を埋め尽くすほどの人々が集まって黙とうがささげられ、遠方から足を運んだ人の姿もあった。
平日となった今回は、晴海通りと中央通りを多くの車が行き交う中で同時刻を迎えた。通りには通行人から黙とうを待つ人々まで幅広い来街者が交差。黙とうを呼び掛けるアナウンスの後、14時46分ちょうどに和光の鐘が鳴ると、居合わせた通行人も促されるように時計を見上げ、頭を垂れた。
14時47分、1分の経過を知らせる鐘に合わせて人々は再び四方へ。「買い物の途中だった」という女性2人連れは、時計塔の時間を見て足を止めた。黙とうでは「犠牲になった方々を思った」と2人。岩手県遠野市出身だという男性は「今日は『いわて銀河プラザ』(銀座5)で過ごそう」と、東銀座に向かう途中で足を止めた。
福島で被災したという男性は、同年に東京の大学に進学して間もなく大学3年生に。「家族は今も福島にいる。一人よりはみんなでこの時間を迎えたくて」と銀座に足を運んだという。東京在住の50代男性は「2年前、職場にみんなで泊まった時のことを思い出した。翌日にテレビで被害の大きさを知ってがく然とした。うそみたいだった」と振り返った。「住む場所を奪われた人たちに、一刻も早く生活を取り戻してもらいたい。2年たっても終わっていないし、まだ終わらないほど大きな出来事だったんだと、あらためて感じる」と話す。
同日、日比谷公園では震災を題材にした市民の集い「ピースオンアース」が開催された。会場では被災地ボランティアなど活動団体がテントを並べ、ステージではトークイベントなどを開催。ろうそくで彩られた献花台には、家族連れや友人同士など多くの人々が列を作り、花を供えて手を合わせた。同イベントは同日19時まで続く。