クラフトビールが人気を集める中、店内にビールの醸造設備を持つ「八蛮銀座本店」(中央区銀座2、TEL 03-3546-8708)に7月上旬、「銀座 麦酒醸造所」の看板が取り付けられ、「ブルーパブ」(=店内に醸造設備を持つパブ)としての存在感を高めている。
店主で醸造家の鈴木俊郎さんは1994年、同店をオープン。「おいしいお酒を好きなだけ飲んでいただき、おすすめの料理も楽しんでもらいたい」という思いから、料金をコース料理付き飲み放題4,000円に設定(現在は消費税込で4,200円)。2005年には店内でビールの醸造を始めた。「新鮮なビールを飲み放題で楽しんでいただきたい」と今も同じスタイルを貫く。
「銀座にあるブルーパブ」として徐々に人気が高まり、近隣だけでなく遠方からの来店客も増えた。現在は4人の若いスタッフがビール造りを学びながら鈴木さんと共に働く。
ビールの醸造設備は60席ある店の奥、8畳ほどのスペースにある。作業は全て手作業で、朝早くから仕込み水を沸かすことに始まり、1回の仕込みには12時間を費やす。その後、40日間の熟成期間を経て新鮮なビールができあがる。
同店の醸造設備では、定番の「ヴァイツェン」、エール酵母を使った黒ビール「ダークエール」、ヴァイツェン酵母を使用した黒ビール「デュンケル・ヴァイツェン」、小麦麦芽を使い、白く濁った色合いのエールビール「ウィートエール」などを製造し、常時2種類を提供する。9月には、洋ナシ、モモ、リンゴなどの果物を使ったビールも醸造・提供する予定。
「ビールは生き物。熟成期間の最後の1週間で透明度が増し、洗練された味わいになっていく。黒ビールと白ビールの2種類のビールで割る『ハーフ』や『クォーター』での飲み方もぜひ試してほしい。新鮮なビールのおいしさを飲み放題で心ゆくまで味わっていただければ」と鈴木さん。
営業時間は17時30分~23時。土曜・日曜・祝日定休(8人以上の予約で営業)。火曜・木曜のみランチ営業(12時~13時)を行う。